奥箕面探勝〜最勝尾根から天上ケ岳

                          平成10年 5月 31日(日)                           天候: 晴れ                                    同行: 単独         
  梅雨前の休日最後の五月晴れ?にも拘わらず前日に計画していなかったので、グズグズ  悶々とする内に時間だけが進む。しかしこういう時にはとりあえず箕面。ササユリ捜しと  未踏の天上ヶ岳という立派な?大義名分を作ったのであります。                 早い昼飯を済まして11時半過ぎ出発。コンビニでお茶を仕入れていつものように府道   豊中亀岡線をさかのぼる。出来れば自然研究路の中心、政の茶屋園地に駐車したかったが、   どうせ満杯だろうと見越し、手前の勝尾寺園地に駐車。こっちは意外に空いていて助かる。   勝尾寺受付で金400円を払って入山。整備が行き届いた境内は多くの人で賑わってい  る。多宝塔から奥へ進むと開成皇子陵参拝道の入口。左に丸木の階段があるが右のやや広  い荒れた坂道を採る。いきなりの急登で葛籠折れに山腹を絡むが、それも15分程で尾根  に上がれ、東海自然歩道に合流する。                          道標前で中年女性グループが地図を片手に思案中。現在地を教えてあげたのだが、結局  暫く同行となりササユリがそろそろなので等と四方山話。漏れ聞くと和泉の雲山峰にも行  かれている様だ。                                   開成皇子陵横の桟道からは、緑の一段と濃くなった鉢伏山方面が見渡せる。涼風が心地  良い。一服。勝尾寺の鐘の音がここまで聞こえてくる。                  開成皇子陵の裏手(西)に出ると、最勝ヶ峰の山名板が数個ぶら下がっている。今まで  何回か来たけれど、全然気づかなかったなぁ。                      更に進んだ方位盤のある岩場にはハイカーがたむろし景色を楽しんでいる。。ここでも  お茶で一服。                                      さて、お目当てのササユリである。昨年見つけた岩ゴロ道を目を皿?にして捜すが無い。  おかしいなと思っている矢先、                            「ありますよ。」先程の中年女性グループから声が懸かる。                教えて貰った所をよく見るとありました。楚々としたピンクがかった蕾。開花までもう  数日。咲いた所を撮りたかったが、とりあえず蕾段階を一枚。            
最勝が峰で見つけたササユリの蕾、自然を大切に
  一つ見つかると次から次へと見つかるものだ。あっちにもこっちにも。しかし咲いてい  るものは未だ無い。見頃は10日位後でしょうか。                    これ以外に見かけためぼしい花は咲き遅れのモチツツジ程度。何回かアップダウンを繰  り返すと見覚えあるぎふちょう橋。そして子供の喚声が聞こえ出すと東海自然歩道の西の  起点、政の茶屋園地に到着。思った通りの大盛況である。                 小休止とも思ったが、人が多いので敬遠し天上ヶ岳の道標を見つつ研究路2号へ。     水のない沢沿いの湿った感じの道、シャガなどが繁る。倒木を越えてすぐに坂道。箕面  ダムへの分岐、更に箕面滝への分岐を見送って暫くすると五月山との分岐。ここから道も  狭まりようやく登山道らしくなる。植林帯、灌木帯、所々に木のベンチが置かれるが、一  般靴でここ迄来る物好きはおらず、めっきり人は減り、ウグイスの囀りだけの静かな山道  である。                                       概ね尾根の上の道だが、途中にある丸木の階段は少々きつめ。その内に北側が開けてく  ると北摂霊園、鉢伏山から南に派生する馬の尻のような姿のCa550mのピークが綺麗であ  る。尾根から下を覗くと存外険しい傾斜だ。                    
天上ヶ岳分岐付近から北方を望む
左奥が鉢伏山、右はCa550mピーク
  北側一面が伐採された部分に出会うと天上ヶ岳への分岐の道標。ここを左に折れ100  m程自然林のトンネルの様な中をやや降れば、役の行者像と石碑の立つ天上ヶ岳の狭い頂   き。頂というより南に張り出した尾根の鼻の如き所である。南側には注連縄も張ってある。  その南側の展望がなかなかのもの。大阪平野が一望のみならず、神戸から瀬戸内海も少し  モヤッてはいるものの見渡すことが出来る。左下、天上ケ谷を通して箕面のドライブウェ  イが垣間見え、 多くの車が路上駐車している。先着の夫婦連れの方が一組、その景色を  愛でながら食事中でありました。                            天上ヶ岳は役の行者が701年(大宝元年)入寂した所と伝えている。石碑の前に石積  みが真鍮の板で覆われていたが、これがそうだろうか?解説板には瀧安寺が管理している  とあった。                                   
天上ヶ岳山頂の石碑、左奥は役の行者像
  周囲のけものみちは「サルを自然へ戻す実験中。立入禁止」の立て札。同様の物が登山  道途中にもあったが、以前、手に持った缶ジュースをひったくられた経験からか、一人だ  とサルと遭遇した時を考えると一寸怖いものがある。その時はトレッキングポールを護身  用に使いますか。(大層な...。 (^^!!  )                    御利益あるかどうかは定かでなけれど、役の行者像を一撫でして戻ることにする。     先程の北側の展望に恵まれた地点では先程とは別の、地元の夫婦の方が休憩中。挨拶し  てくだんのササユリ捜しの一件を語ると、ここではないが地元近くでササユリが5輪程咲  いていたという。地元の人しか知らぬ秘密の場所があるのかも知れない。              さて、往路を戻り、箕面ダムへの道何ぞを確かめながら15時過ぎ、政の茶屋園地帰着。  相変わらずまだまだ人は多い。ビジタセンター横を府道に出て勝尾寺方面へ戻る。      府道横の川沿いはウツギの白い花が満開。モンシロチョウがひらひらと蜜捜し。爽やか  な奥箕面探索の半日である。                             
  【タイムチャート】    11:40     自宅発    12:15     勝尾寺園地駐車場(約340m)    12:25     開成皇子参拝道口    12:40     勝尾寺泉原分岐道標    12:50     開成皇子陵・最勝ヶ峰(540m)    13:32     ぎふちょう橋    13:38     政の茶屋園地    13:44     箕面ダム分岐    13:49     箕面滝分岐    13:54     五月山分岐    14:10     天上ケ岳分岐   14:12〜14:26 天上ケ岳(520m)   14:53     五月山分岐   15:05     政の茶屋園地   15:36     勝尾寺園地駐車場


    天上ヶ岳のデータ

    【所在地】 大阪府箕面市
    【標高】  520m
    【備考】   箕面明治の森国定公園の内にあり、箕面山と総称される
          中では最高峰ですが、三角点はありません。
          箕面は古来修験道が盛んだったようで、天上ヶ岳で役の
          行者が亡くなったという言い伝えもあります
          有名なサルの生息地に近く、出会うこともあるかも知れ
          ませんので若干の注意は必要でしょう。
          最勝ヶ峰については「箕面最勝ヶ峰」報告を参照して下さい。
          他にも「勝尾寺旧参道(外院尾根)を歩く」 
         「ニホンリスに遭遇、箕面ぶらり散歩」報告があります。
    
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