平成10年 5月 1日(金)
天候: うす曇り
同行: 単独
都心から車で僅か30分で国定公園の中。箕面はその近さにも関わらず、結構自然が残
されている。拙宅からも昼過ぎからふらっと行けるのが魅力。出遅れた時に重宝する山域
である。
今回もそんな昼下がり。野草でも撮しながらのあてもなしのぶらぶらモードである。
ということで、とりあえず政の茶屋園地に駐車する。(16:30に駐車場が閉鎖され
るので注意)
政の茶屋は東海自然歩道の西の起点、ビジタセンターがあり、箕面の自然が展示物で紹
介されている。トイレもあり、箕面を歩く際の基地ともいうべき地点である。
東海自然歩道の起点の階段からすぐの分岐で自然研究路4号に入る。左は東海自然歩道、
最勝ケ峰を通って北摂霊園方面へ向かう道である。
ウグイスが囀る中、車道を陸橋で渡る。所々に樹木の名前を記した標識が懸かる。カラ
スザンショウ、リョウブ、タニウツギなどなど。また箕面山域の植生、動物の説明板もあ
り、歩きながら自然の仕組が勉強できるという仕掛け。参考になります。
しばらくすると東海自然歩道との並行区間。やがてそこを過ぎると道は山腹をうねうね
と巻きながら東へ向かう。四号は全体的に植林のため鬱蒼と暗い感じ。風が強いせいか、
ギィーギィーと木の擦れる音、ものの怪が出るのはこういう時かなぁ。
沢の源頭を右に曲がる所が一寸した明るみになっており、
クサイチゴが華奢な白い花を
つけている。そしてシャガに混じって紫がかった小花が群生している。
早速手元の図鑑と首っ引き。
ラショウモンカズラと判明。名前の由来になった羅生門の
鬼の腕にはどうしても見えんけどなぁ。とりあえず撮影モードに切り替え。
再び暗い杉林をを進んでいる時であった。目の前を何かがかすめる気配を感じ、
「アっ!」と一瞬たじろいだ。よく見ると茶色い生き物、なんとニホンリスではないか!
生きた野生のニホンリスを見るのは実は2度目。リスは杉の枯れ枝に飛び上がり向かいの
木に飛び移るや、じっとこちらを伺っている。尾がふさふさと体ほどもある。そして次の
瞬間、スルスルと彼方へ。カメラは生憎マクロレンズ。みすみすシャッターチャンスを逃
してしまった。ついてないです。 (-_-!!
時折、陽が差し込む良く整備された山道、時折右側が深い谷になるのに注意。
前方にベンチと道標。右、勝尾寺とある。曲がらずに一寸左の道を行ってみる。こっち
も勝尾寺方向へ続いている様だが、途中で上へ登る踏み跡もあった。最勝尾根へ出られる
のだろうか。(※註 勝尾寺の薬師堂付近に通じています。上へ登る道は開成皇子陵付近
で東海自然歩道と合流します。参考:ビジタセンターのガイドマップより)
さて、この辺で元にとって返す。先程の分岐へ戻って、丸木の階段を200段程下って
左カーブ、沢の源頭を巻いて飛び出したのは府道。その車道を横切り茶長坂川を渡れば自
然研究路5号で勝尾寺、又、外院尾根にも通ずるのだが、駐車場の閉鎖時間も気になるし
で府道を戻ることにする。
高山方面との分岐でなにやら工事中である。ボーリング工事のようだが温泉でも出るの
でしょうか?。また所々で杉も伐採されており、徐々に保全という名の開発の手が延びて
来ている様だ。
茶屋への帰路、道端の白い花が目に留まる。ガクウツギらしい。これもパチリ。
車に注意しつつようやく政の茶屋の標識。ふらりとビジタセンターに立ち寄る。以前、金
剛山の千早園地でガイドマップを貰ったことを思い出し、係りの人に
「研究路の地図はの地図はありますか?」
と尋ねてみたら有りました。1万5000分の1のガイドマップ。今後も何かと役立ちそ
う。
ついでにカタクリの花が咲くという立て札があったので聞いてみた。ところが今年は早
くも3月26日に開花したそう。開花時期はせいぜい2週間ということでもう散った後、
残念でした。
【タイムテーブル】
14:25 政の茶屋(駐車地)
14:40 かんたん橋
15:15 勝尾寺分岐道標
15:30 最勝尾根分岐(ここで引き返す)
15:50 府道出合い
16:10 政の茶屋