今年もササユリに出会えた最勝ヶ峰

可憐なピンクのササユリの花

                          平成11年 6月20日(日)                           天候:晴れ時々曇り                                同行:単独         
 かみさんが学校の行事でテニスへ行くので子守りを頼むという。天候は回復基調なのに ねぇ。だが日頃一人でうろうろしているので、たまには家庭サービスもしておかねばなる まい。そこで午前中は子守りがてら雑用を済ませ、午後からササユリに会いに行くことに した。                                       買い物に行くというかみさんを駅まで送り、途中でサンドイッチとお茶を仕入れて、勝 尾寺園地の駐車場に着いたのが二時前。府道に出て、勝尾寺の旧参道の階段を登る。古い  町石が建つ道だ。薄暗い植林の中を高みに出ると、右に自然研究路第5号が分岐している。 今回はこれを曲がって政ノ茶屋へ向かう。                       昔の街道位はあろうか、幅1間程の良く整備された道であるが、余り面白みは無い。ヤ  ブツバキやスダジイ、ウラジロガシ、シキミなどの常緑樹が多いからか一寸暗いのである。 その上、直下の府道を走る車の音がやや光沢消し。天狗の団扇に似たホオノキの解説や、 勝尾寺の寺領を示したという1240年(寛喜2年)建立の八天石蔵の解説がせめてもの アクセントである。                                 何時の間にか尾根道となった研究路は、やがてゆるゆると降り、左からの茶長坂川の沢 沿いの道と合流、府道に飛び出す。                          ここから暫くは味気ないが府道を歩く。凡そ10分で政ノ茶屋。思った通り駐車場は満 杯であった。                                    東海自然歩道の西の起点の石標を見て階段を上る。研究路4号との分岐を左へ。石のご  つごつした坂道だ。それにしても先程の研究路5号のほの暗さとは対照的に明るい山道だ。    体の前からツーと何かが飛び立った。進むと再び飛び立つ。しかして虹色に輝くその物 体の正体は如何に?答はハンミョウ。別名ミチオシエとは言い得て妙。          ミチオシエに導かれながらギフチョウ橋を渡って最初のベンチ。そろそろササユリが自 生している辺りだ。                                 今年も会えるかなあと左右を見廻しながら歩く。岩が埋まった坂道にさしかかる。去年 はこの辺りで咲いていたはずだが・・・。オカトラノオが白い蕾の尻尾を振り上げている のが目立つ。                                       と、道端の草叢の中に、笹に似た華奢な茎から薄いピンクの花がフワーッと浮き出して いる。ササユリだ。今年も間近で眺めることが出来ました。(^o^)/            一つ見いだすとあそこにもここにもと顔を出すササユリ。丁度好い時期に来たようだ。  ところで、こうして眺めてみると、同じササユリでも個性があるようだ。白い花、ピン クが濃い花、それに斑の様にピンクと白が入り混じった花まである。広い意味では人間と 同じ生き物だ。個性があって当然ではある。                      一旦鞍部に降って登り返した後、再び岩が埋まった登り坂付近にもササユリが多い。お りしも写真撮影のグループが休憩中である。                      最勝ヶ峰の木札の懸かる所から桟道が始まる。清水谷を隔てた鉢伏山から北摂霊園へか けての奥箕面のなだらかな山並みが見渡せる。涼風が渡る。               開成皇子陵を過ぎると路は狭まって、山道らしい好ましさを見せる。そしてすぐの露岩  からの南に開けた景色が良い。この季節なのに昨日来の雨にチリが流されたのであろうか、 存外の視界だ。ビルの林立する大阪市街に大蛇のような淀川。生駒、葛城、金剛、和泉と 続く山並み、その奥には重畳とした大和の山々。西に首を振れば大阪湾もにぶく光ってい る。岩を椅子代わりに持参したサンドイッチを頬張りながらの、しばしの休憩タイムであ  る。それにしても意外に出会う人が少ない。時間が若干遅いこともあるのかもしれないが、 予想は嬉しい方に外れました。                            勝尾寺の鐘の音が響いてきたのをしおに後片付け。勝尾寺分岐の葛籠折れを降る。よく 手入れされたアジサイの咲く中を進めば二階堂の横に立つ。本堂も新装なって綺麗に整備 された中、オオヤマレンゲに会いに行く。今年も山門への石段の横で奥ゆかしく一輪咲い ていたのに間に合った。Lukky! (^^)v                     ぶらぶらと石段を降る。今から参詣の人々とも多くすれ違う。山門も新しい丹色が鮮や かだ。ところで出口は何処だろう。以前、この横に受付があったはずなのだが...。と 見ると茶屋が拡充されていて、茶屋の中を通って出入りするように変わっている。こうす ることで休憩や土産物を買っていく客も増えることを見越した戦略なのでしょうが、少々 商魂逞しい感じが否めないのは仕方がないか。そんな思いも抱いて駐車地へ戻る。     今年もまた会えたササユリ。それも絶好のタイミングに恵まれた。そういえば去年訪れ たのも同じ位の時期だった。又来年の今日も会えますようにと祈って、箕面散策を終えた のでありました。                                 毎年、皆がササユリを鑑賞できるよう、盗掘や花を手折るなどの行為は慎みましょう 
    【タイムチャート】      13:00     自宅発      13:50〜13:55  勝尾寺園地(駐車地)(約320m)      14:05     自然研究路5号路分岐      14:22     府道43号出合      14:33     政ノ茶屋園地      15:25     方位盤      15:30  最勝ヶ峰(560m)      15:32〜15:50  露岩      16:05  勝尾寺      16:25     勝尾寺園地(駐車地)


   最勝ヶ峰のデータ

        「箕面最勝ヶ峰」報告をご覧下さい

   【参考】  明治の森箕面国定公園ガイドマップ


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