箕面ぶらり散歩Part7
        〜今年も恒例ササユリ探し

                          平成12年 6月18日(日)
                          天候: うす曇
                          同行: 単独

 週末の天気予報に反して早朝には雨も上がり、薄日も射してきた。久方ぶりにどこかへ 出掛けたくなるが、今日は一番下のチビが通う幼稚園の父親参観日。サボるわけにはいく まい。(^^;)  ちなみにこの幼稚園はなんと小生もその昔通っていたという、親子二代に渡りお世話に なる幼稚園。ないと思っていたミニ運動会もあるというので、10時前に幼稚園へ行き、 帰ったら12時前である。遠出は無理なので、この時期恒例のササユリ探しに箕面へ出掛 けることにする。  さて、コースだが、先々週お邪魔した白島の白姫神社から谷山谷を遡り、才が原から政 の茶屋方面に出て、その後、最勝尾根でササユリ鑑賞との心積もりであったが、結果的に はやや違うコースを辿ることになってしまった。しかし、自然研究路4号の途中の通称カ エル池では、モリアオガエルの卵塊も観察でき、勝尾寺ではオオヤマレンゲの芳香も楽し むことが出来、予想外の山歩が楽しめた。以下はその報告。  新御堂筋を北上した突き当たりが白島の交差点。現在、箕面トンネルの工事中。ここを 右折してすぐの白島東で左折し、狭い道を山へ向かうと右に白姫神社。そこを過ぎて路肩 がやや広くなった辺りに車を止める。  ひんやり、しかし湿った風が吹いてくる中、準備を終える。造園業者の建物の間を抜け て行くと橋があって、林道は谷山谷の右岸沿いに山合いに吸い込まれていく。ドクダミの 白い十字が草むらに目立つ。  右手に見える砂防ダムを過ぎると道が分岐している。コンクリート橋を渡る片方の道は ササの中に消えている。その前に岩穴があって、中に水が溜まっているらしく、白いもや のようなものがたゆたっている。何となく不気味。ここは左の道を採る。  木立の中に入ると林道は山道に代わる。テープは無いが明瞭な道が沢沿いに続く。途中 1m程の小さな滝もある。しかし昨夜来の雨でじめっとしており、ササの生えたところで は、マムシでも出てきそう。地面に目を凝らす。  左に如意谷へ下るのであろう分岐(実はこれが才が原へ出る道)を分けて、沢がチョロ チョロ水になってきたと思ったら、また分岐が現れた。北方向に沢沿いに続く道がササの 中にあるが、次第にヤブの中。東側の小さな尾根へ登る道の方が明瞭。そろそろ才が原池 に出るのだがと思うがどうも方向が違う。どこで間違ったのだろうか。ヤブで濡れるのも 不快だし、やむなく池は諦めて尾根に登ってみると尾根沿いの道が現れた。  境界見出し石標がある。ここで左に曲がって幾らも進まぬ内に、四つ辻になっている小 さな峠風の場所に出た。更に尾根沿いについている道を辿る。  小さなピークを越えアップダウンを繰り返していくと、所々丈の低いササが茂る明るい 場所がある。ウグイスとホトトギスが交互に鳴き交わしている。コンパスを出すと道は東 から南に振り出した。「ありゃりゃ?」と思いながらも委細構わず進むと、パッと飛び出 した所は、先々週、谷山尾根を歩いた際に小休止した七丁石の辻だった。  今日もここで小休止。水を補給した後、勝尾寺方面に向かい、しらみ地蔵の辻を左に折 れて点名『萱野』の北の裾を西へ進むとやがて自然研究路5号と合流し、ドライブウェイ を横切って自然研究路4号へ入る。  丸太でできた歩調の合わない階段を登っていくと突き当たりにベンチがある。地図で確 認し、東海自然歩道に移るために西へ向かうことにする。  山腹を捲いて付けられた道の前方に池が見えてきた。池といっても一間四方の小さな用 水溜だが、以前、ラショウモンカズラを見つけたところだ。  と、池の上にかぶさっているアオキの枝に異様なものが付着している。白い泡。モリア オガエルの卵塊である。想像より大きい。差し渡し10cm位はあろうか。時期が来れば ここからオタマジャクシが下の池の中に落ちていくのであろう。池の前に解説板があった ので読んでみると、モリアオガエルは体長7〜8cm、樹上生活の為に、足に吸盤がある という。
アオキの枝にぶら下がったモリアオガエルの卵塊
 「意外に大きいんだなぁ。ン?待てよ。」そういえば、この前、美山町芦生で見かけた でかいアマガエルのようなカエルはひょっとしてモリアオガエル?いや、特徴から見てそ うに違いない。これは一つ勉強になりました。  右側に東海自然歩道が現れたのでそちらに移り、折り返す形で今度は東に向かう。  まもなく現れたベンチに腰掛け、持参のサンドイッチで小休止。が、藪蚊が多く閉口。 早々に出発する。振り返ると鉢伏山に、高圧鉄塔を頂いた点名『堂屋敷』のモヒカン刈の 姿が目に付いた。  さて、ここからはササユリは咲いていないかと探索モードで左右を見回しながら歩く。 ところが特徴ある草姿はあちらこちらに見つかるのだが、花がない。やっと見つけたピン クの蕾は半分害虫に食べられている。それにしてもおかしいなぁと思ってよくよく眺めて みると、茎の上部が無いササユリが多いのに気づいた。誰かが花を摘んだのだろうか?そ うだとすればいかにも無惨な感じだ。自分だけ楽しめばよいと云う考え方は金輪際改めて もらいたいもの。  結局、開成皇子陵までの間に発見した花は1つ。蕾が3つほど。今年は寂しいササユリ 鑑賞である。去年は見事な写真が撮れたのに残念。  最勝尾根から勝尾寺境内までは急斜面である。しかも落ち葉が濡れている。滑らぬよう に注意。  二階堂から多宝塔に廻っていく間に、本堂下の参道の石段横にオオヤマレンゲがあるの を思い出した。覗いてみると丁度盛り。一寸失礼して天女花の香りを確かめさせてもらう。  盛りの過ぎた西洋シャクナゲの間の参道を団体が登ってくる。なんだか少し疲れたなぁ。 そうだ、バスで下山しようという軟弱の虫が心中で蠢きだした。そこで山門前のバス停の 時刻表を見たのだががっくり。丁度出た後で、次のバス迄は1時間近く待たねばならない。 しようがないので、旧参道の町石道を登って谷山尾根を下ることにした。  七丁石で初老の夫婦を追い抜く。カゴの材料にするのか藤蔓を沢山持っておられた。 16時過ぎ。初夏とはいえ、木々が茂る場所は薄暗くなってきた。下りもあって自然、足 は早まる。小一時間で見覚えある白姫神社に到着。まだ釣り客の車が止まっている。そこ へ何を間違ったか選挙カーがやってきた。そういえば衆議院選挙投票日は間近。急に現実 に戻されたササユリ探索行であった。

   【タイムチャート】
   12:50自宅発
   13:20〜13:25駐車地(谷山谷林道手前)
   13:35岩穴横の分岐
   13:45才が原方面分岐
   13:52分岐
   14:00小峠(仮称)
   14:15〜14:22七丁石道標
   14:26豊能自然歩道分岐
   14:30しらみ地蔵の辻
   14:40車道出合・自然研究路4号入口
   14:52カエル池
   15:00東海自然歩道
   15:30最勝ヶ峰(560m)
   15:33開成皇子陵
   15:46〜15:55勝尾寺
   16:07外院尾根分岐
   16:12七丁石道標
   16:35白姫神社参道
   16:40駐車場
  
    
  箕面山系のデータ
       箕面山系、箕面国定公園及び勝尾寺園地については、
        「ニホンリスに遭遇、箕面ぶらり散歩」
       「箕面最勝が峰」
       「ササユリはまだ?最勝尾根から天上ケ岳」
       「箕面ぶらり散歩PART2〜勝尾寺園地」等をご
       覧下さい。
  【参考】 エアリアマップ 山と高原地図 『北摂の山々』



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