多紀アルプス越えで草山温泉

                            平成8年10月13日(日)

 拝啓  久方ぶりで、西紀町の草山温泉を訪れることにしました。いつもはR173で北上し、 篠山町藤阪で西紀町へ折れます。その県道の途中に篠山へ戻る道があることに、前々から 気づいていたのですが、多紀アルプスへの興味が深山高原からの展望からこの方、つとに 湧いてきたこともあり、火打岩(ひうちわん)の集落、大たわ、三岳の登山口など、どう いう感じなのか知りたくて、今回は県道篠山川西線で北上することにしました。  12:30出発。阪神高速池田線下を経て、猪名川を渡り、川西能勢口へ。川西市内は バイパス道が出来ており快適に進めます。  群発地震で有名になった猪名川町にはいります。この辺は猪名川が作った狭隘な谷沿い に発達したところで、ところどころに低い独立峰が点在します。丁度、マツタケの季節で す。  初夏にはホタルの舞う杉生を抜けると、前に高岳が見えてきます。猪名川は谷川の様相 を示し、猪名川渓谷県立公園の標識もあります。  いのしし村を過ぎ、後川(しつかわ)で籠坊温泉への道と別れると、すぐ右手に弥十郎 ヶ岳の登山口。杉谷コースです。ところが、マツタケシーズンとあって、入山禁止の立て 看板。来春にでも訪れたいところです。  葛籠折れで城東トンネル。抜ければ篠山町。  篠山側は北側になるため、杉林に覆われていることもあって、暗い感じですが、急激に 高度を下げると、まもなくR372との日置北の交差点です。手元の地図では十字路に見 えますが、実際はT字路。一旦左折して、次の信号を北へ篠山川を渡ります。丁度秋祭り の季節、子供達の神輿を横目に進みます。  道は自然に西行しますから、瀬利で右折です。直進すると以前訪れたことのあるユニト ピアに出る様です。  さて、山塊もだいぶ近づいてきました。道も細くなってきました。御岳道の標識も現れ てきました。畑川沿いの、畦道を一寸太くしたような道を進むと火打岩の集落です。戸数 1は20程度、古い丹波の田園風景を残す鄙びた村であります。昔は修験道の基地として 栄えたのでしょうか?今はその面影もないですが...。  火打岩を過ぎると道はますます細くなり、前を走っていた車も農家に入ってしまいまし た。だんだん心細くなってきます。鍔市ダムへの分岐でUターン仕掛けたところ、2台の 車が登っていきます。思わずついていくことにしました。  心細くなった辺りがもっとも狭隘だったようです。そこから上はところどころに待避所 もあり、少々注意すれば大丈夫です。  道の両側は雑木のままで明るい感じがします。紅葉の季節はさぞかし楽しめるのではな いでしょうか。  前にぽっかり青空が見えてきました。大たわです。左の駐車場に停車、小休止。時刻は 14:10ゴロ。篠山町の看板と案内図がありました。それによれば、「たわ」は「山に 定」と書くが「撓」の当て字だそうです。  一寸分かりづらいが、駐車場の南側に三岳への登山道、道路を隔てた東側に小金ヶ岳の 登山道が確認できます。  駐車場北側は大きく開け、丹波の山並みが一望のもとです。これから向かう草山温泉近 くのゴルフ場もはっきり見えます。遠くには大江山らしき姿も認められます。その他の峰 々の同定が出来ないのが寂しい限りです。  いづれまた来ることにして、大たわを北へ下ります。15:00草山温泉着。この6月 以来の有馬温泉に似た錆色の露天風呂に浸ります。ここは、別名観音の湯、側の丘に金色 の観音像が佇立します。なんと観音号というちっちゃなケーブルカーがそこまで運んでく れるますよ。有料ですが...。 (^^;  尚、丘の上には美術館もあります。  今年も収穫祭を駐車場の広場ではやっていました。今年もたくさんの人手です。  小生はと言うと、恒例の缶ビール1本を飲み干し、最後の1本になっていたイカ焼きを ぱくつき、16:10帰路につき、18:20帰宅とあいなりました。  豊中から約二時間の行程。一度出かけてみて下さい。                                       敬具

 草山温泉のデータ

 所在地:兵庫県篠山市
 泉質: 含鉄泉
 温度: 不明
 備考: 丹波篠山から多紀アルプスを隔てた北側、旧西紀町にあり、
     別名観音の湯。シャンプー、リンスは常備されており、ま
     た休憩室、売店、レストランが併設されています。
     秋に訪れれば近くでマツタケ、栗拾いが可能です。
     アクセスは大阪からなら舞鶴道丹南篠山ICで降りるのが
     早いでしょう。
     
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