山麓公園から大和葛城山
平成16年 6月26日(土)
【天候】雨のち曇り
【同行】別掲
雨に濡れて生き生きとしたヤマアジサイ


 今日は珍しく雨天決行で大和葛城山でのオフ。何処へ行くというあても無かった小生、
ドタ参を決め込んで準備を始める。(とは言え、主催者には前日夜にメールだけは送って
いたのですよ(笑))

 朝起きると鬱陶しい梅雨空だが、幸い雨はまだ落ちて来ていない。ドタ参の作法?とし
ては、集合時間より前に到着していなければならない。というわけで少しもったいないけ
れど、阪神高速から西名阪に乗り継いで柏原ICで降りることにする。二上、葛城の東の
麓を南下し、新しく出来た南阪奈道路をくぐると、山麓公園の標識が現れた。

 山際へ向かって進むとゲート。公園墓地はやや分かり難かったが、とりあえず奥へ奥へ
と進み右にカーブすると墓地が見えてきた。

 8時半前。それらしい車は皆無である。とりあえず降りて足元を固め、時間があるので
うろうろしてみる。中にベンチのある白い大きなテントは奈良シルクロード博で使われた
代物だとか。垂れ下がったロープに掴まって滑る遊具があったので、童心に返って遊んで
みた。いつも童心だろう?という声が聞こえるがそれは無視。(笑)

 六地蔵の横に墓地公園の記念碑があり、裏書を読むとこの周辺は寺口・忍海古墳群と呼
ばれ、古墳が点在していたらしい。記念碑の石組も墳丘の石を使用しているとあるが、古
代の埋葬者はゆっくり眠っても居られずさぞかし吃驚していることだろう。

 さて、9時過ぎ。今オフの参加メンバの車が揃ってやってきた。総勢は男女半々の6名。
恒例の自己紹介の後、早速、出発である。

この時点では雨は小康状態だったのですが...

 墓地公園の横の舗装路を西へ。すぐに右に車止めのチェーンが張られた林道が現れる。
雨に濡れた雑草が左右から被さり気味のやや陰気な林道であるが、暫くすると、左手に踏
み跡が現れる。これがコースとは判り難いが、目を凝らすと登山道と書かれた小さな板切
れとテープがあるからそれと分かる。

 最初はやや不明瞭で、先の台風で折れた小枝が夥しいものの、すぐにはっきりとした道
がやや荒れた植林の中を登っていく。今は些かマイナーだが、昔はよく歩かれた道らしく
深くU字型に掘られた道だ。その為か風通しが悪く、風が全くない。それが猛烈に高い湿
度とあいまって、まるで天然のミストサウナ、すぐさま汗が背中といわず顔といわず流れ
出る。先導するNさん、この暑さと蜘蛛の巣に閉口してか、ちゃっかりFさんにタッチ交
替を願い出ている。

 最初の分岐。立ち木に私製の古い小さな道標が打ちつけてあって、山麓公園と読める。
分岐はこちらもかなり明瞭であったが、Nさんによれば笛吹へ降りる道だということであ
った。
時々こんな古い道標が...
でも道はしっかりしています

 急登というのはなく、小さな尾根に出てはまた山腹へというのを繰り返しながら、徐々
に高度を稼いでいく。所々で目立つ白い砂は「御所土」といわれるそうだ。園芸店で売ら
れている所謂、「六甲砂」と同質の花崗岩質の砂である。それがカーペットのように敷き
つめられた部分もある。

 周囲は雑木林になったりまた植林帯になったり。生暖かく湿気がすごいなと思っていた
ら、とうとう雨粒が落ちてきた。最初は頭上を覆う木々が傘代わりに防いでくれていたが、
とてもそれでは防げない位の本格的な雨に変化するのにそれほど時間は必要なかった。木
々の葉を叩く音が大きくなり、ガスが周囲を覆う。汗だか雨だかシャツは水分でべったり。
それでもとりあえず傘で上半身がこれ以上濡れるのを防ぐ。

 剛友会の道標がある568m標高点ピークは笛吹山というそうで、痩せた植林の中で見
通しはないが、二方向に尾根が延びた顕著な小ピークだ。雨もやや小ぶりになったのでこ
こで小休止。

 再び、雨は勢いを増す。濡れたギボウシの花、ナルコユリの実、テイカカズラの特徴あ
る螺旋状の花びらなどを見ながら更に登ると再び植林帯で、泡を吹きながら勢いよく幹を
伝う雨水にびっくりする。が足元は徐々に泥濘と化し、歩き難くなってくる。こうなれば
もう何処を歩いても一緒。「ええい、ままよ」と汚れるのものかわ。どんどん歩を進める
ことにする。

 左下に踏み跡を見ると、やがて、今度は右に少々廃道と化した道が現れる。それは暫く
並行した後に合流すると間もなく道は水平になり、その先でダイトレと出会った。

 もう少しで葛城山の頂上かと思っていたのだが、道標によればなんとまだ2.5kmもあ
る。平石峠と葛城山の中間点に出たわけだ。まだまだ葛城山には遠いと知ると、現金なも
ので、途端に腹の虫が鳴いた。

ようやくダイトレと合流

 ここからはもう超メジャーな道。でもいやな階段道の登りが3ヶ所程あるという。それ
でもヤマアジサイや、ピンクのギボウシ、盛りは過ぎていたけれど、ササユリにも遭遇し
なかなか楽しい道でもある。雨が上がると待っていましたとばかり、野鳥が鳴き始めた。
ウグイスはもとより、すぐ近くでホトトギス。今まで大峰でしか聞いたことがなかったカ
ッコウの声まで聞けたのには驚いた。

 いやな丸太の土止め階段をこなし、麓からもよく見える電波塔の横を抜けると青崩道と
合流、ビジターセンター前を抜ければ、本日の昼食会場の白樺食堂である。計ったわけで
はないが正午きっかりであった。

 流石に雨なのでロープウェイで上がってくる観光客もおらず、殆ど貸切状態。鴨が美味
いので鴨丼を注文。ビール、Nさん差し入れの天野酒の吟醸酒で、Nさん、Tさん、小生
とで盛り上がってしまった。皆さんにはご迷惑をかけたかも。この場で深くお詫びしてお
きます。m(_ _)m

 気がつけば2時間近く。食堂の方にはご迷惑だったかも。酔いが少し醒めたところで、
下山はメジャーの櫛羅コース。ロープウェイの山麓駅へ出るコースだ。わいわいがやがや
と喧しい。些か飲みすぎたかな?雨で足元が滑るのに大丈夫かな?でも意外にしっかりと
した足取り。我ながら安心した。(^^;

 二の滝、櫛羅の滝でそれぞれ小休止を入れながら、ゆるゆると下る。雨も上がって薄日
差し出した加減か、登ってくるハイカーちらほら。頭上から機械音がするなと思えば、ロ
ープウェイのゴンドラがふわりと行き交う最中である。やがて右手が深い谷、大きな堰堤
が現れる。不動寺への道を左にして、閑散とした山麓駅に到着、ベンチで一休み。

 さて、山麓駅から出発地の山麓公園へ戻らねばならない。車道歩きは一人じゃ単調でい
やなものであるけれど、団体の場合はさにあらず。少々蒸し暑かったことを除けば苦には
ならない。早苗のたなびく水田には近頃はとんとお目にかからなくなったカブトエビやオ
タマジャクシ。ノカンゾウやハンゲショウの花もあって、なかなか飽きさせない。歩き疲
れた頃に山麓公園のゲート。「ハブに注意」と書かれた看板にびっくりしたり、クチナシ
の白い花の香りを愛でたりして、山麓公園の奧の墓地公園へ戻ったのでありました。

 梅雨真っ只中のオフ。皆さんご苦労様でした。


■同行 あかげらさん、たらちゃん、つーさん、のりかさん、フェアレディさん
    (五十音順)

【タイムチャート】
7:20自宅発
8:25〜9:15葛城山麓公園(駐車地)
9:22登山口
9:45笛吹分岐
10:05笛吹山(568m)
10:38ダイトレ合流
11:39弘川コース合流
12:00〜13:45白樺茶屋(昼食)
14:43〜14:45二の滝
15:05〜15:10櫛羅の滝
15:15ロープウェイ山麓駅
16:25葛城山麓公園(駐車地)


大和葛城山のデータ
山頂広場は大賑わい〜秋爽やか大和葛城山
参照下さい
【参考】金剛葛城自然歩道ダイヤモンドトレール地図



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