大和葛城山〜山頂付近は五里霧中
平成15年 7月12日(土)
【天候】曇り一時雨
【同行】単独
水越峠近くでは早くもキツリフネの花が沢山
葉の水滴が綺麗


 日曜は用事があって、土曜の山行き。行き先は初めて河内側から登る大和葛城山。

 どんよりと今にも降りそうな雲行きだが、当たらぬ天気予報で有名?な日本気象協会の
予報は「昼過ぎから雨」だ。ということは今日も何とか大丈夫かな。(笑)

 R309を通ると水越トンネルの西口にはいつも数台の車が駐車している。金剛山へ行
ったり葛城山へ登ったり。とくにツツジの季節は駐車場所を探すのも難しい程らしい。今
日は梅雨のジメジメなのだがそれでも数台の車がとまっている。

 車の外に出てみると意外に涼しい。でも湿気は相当なものだが・・・・。用意を調えてR3
09を少し戻る。国道を外れて右手、青崩(あおげ)の集落へ入ると、「隣のトトロ」の
メイちゃんが葛城山の方向を示す。が、鋭角の曲がり角を見過ごして直進してしまった。
(笑)

 家の庭に出ていた小父さんに訊いて後戻り。何故かノコギリクワガタを手にした小父さ
ん。
「庭に落ちとったんやけど、あげよか」
「いや、いや」掌を向けて当方苦笑い。中学時代なら速攻で貰っていたけれど・・・。(笑)

 コンクリート道を登っていくと三差路。ここは一番左、DoCoMoのアンテナのある方へ。
といってもここにはトトロの案内標識がある。その先は杉林でそこを抜ければ隠れたように
柿畑と田圃。夫婦と思われるハイカーがもう下山してきたのか畦で休憩中。

トトロの案内板がある三差路。左の道が登山道

 再び、植林帯。ここの二股も左で、直ぐに天狗谷を渡る木橋がある。天気も悪く、植林
帯とあって夕方の様に薄暗い。しかも無風の上に湿気でジメジメ。瞬く間に汗が顔といわ
ず、背中といわず流れ出す。立ち止まって汗を拭く回数がだんだん増えてくる。

右手の谷が浅くなった頃、植林帯を抜け雑木の中となる。やや生え込んだ草むらの滴にズ
ボンはびっしょり。沢を渡って暫くすると大きな目立つ杉が一本あって、小さな露岩が現
れる。鎖が懸けてあるけれど、それ程の斜度もない。そこからは割り石の階段が暫く続く
が、すぐに唐突な感じで水場に出くわす。水を汲む容器も置かれてある。手で掬って飲ん
でみる。なかなか旨い。

 谷はまだ続くのだが、道は直角に左折して山腹を巻いていく。岩混じりのトラバース道。
ようやく尾根の突端に出れば、ベンチが二つ置かれている。やっと、涼しい風が吹き抜け
るようになる。でもその風に杉や桧の枝先が揺れて、雨かと見紛う程、夥しい水滴がバラ
バラと落ちてくる。

 ここから先は暫く人工林の中の広い尾根道であるが、白いガスがベールになって、杉桧
の間を流れるようになる。コアジサイやヤマアジサイが満開で、空中を漂う微少な水滴の
為か、緑の葉が濡れたように光っている。やがて山腹を巻くように進んで、右に直角に折
れ、小さな沢沿いに歩く。この周辺では下界でもう花も終わったアジサイがまだ薄青い花
を付けていた。

ガスに煙る頂上手前、山腹の巻き道
ヤマアジサイが盛りでした

 西行法師で名高い弘川寺からの道と合流し右に折れる。古色蒼然たるジープの残骸の先
にはトタン屋根の下に蛍光灯が光っている。キャンプ場の炊事場で、単独小父さんが休憩
中であった。

 雨が降っては敵わぬので、屋根と座る場所のあるここで食事。汗が冷え、ジッとしてい
ると寒い。コーヒーで暖をとる。

 炊事場の前の広い道を進むと、ビジターセンターはすぐそこ。左はロープウェイの駅へ
の道だが、ここは右に曲がって山頂を目指す。

 白樺食堂ではこんな天候にもめげず結構な人数が食事をしている。右手に曲がって山頂
を踏みに行く。が、立ちこめるガスたるやもの凄いものだ。何せ10m先も見えない有様。
道標など目印がなければ冗談じゃなく迷いそうだ。(笑)しかも強風で寒い。待っても晴
れる兆しもなく、早々に登山道へ戻る。

 一昨年だったか低徘の忘年会を行った葛城高原ロッジの横を通って、有名なツツジの原。
ここからは金剛山が大きく見えるはずだが、10m先が見えないのだからどうしようもない。
道標に従ってダイトレを下る。忽ち、山頂部は白いガスの中に没してしまう。足元にはホ
タルブクロ、オカトラノオ、オドリコソウが雫をつけて風に震えている。雑木の中、小さ
な鞍部を登り返して910mピーク。右に折れてぬかるんだ平坦道を進み、更に左に折れる
と急降下の丸太の階段道である。山頂までの最短道だろうが、これを登ってくるのは一寸
つらいだろう。一旦、平坦になるが再び急階段が続く。しかも人間の歩きに合わせた段差
ではなく、しかも侵食されているので益々歩きづらい。降りるに従ってガスは晴れたが相
変わらず視界はよくない。

 右に直角に曲がる辺りでようやく植林の山腹を巻く平坦路に出る。やれやれ。しかし、
ここからがもっと大変だった。雑草が茂る南向きの明るい谷の源頭に出たと思ったら、自
然石が敷かれた急降下の道となり、これがまた濡れてよく滑るのである。慎重に足を運ん
だけれど、危うく..が何度か。(^^;) 

 それを何とかクリアしたら、今度は本格的な石畳の道となった。左手から細流が現れて
周囲は植林。勾配は緩んだものの、濡れた石はさっきより良く滑る。万一の為に手摺りを
掴みながら歩く。

 幅20p程度のコンクリ水路沿いに進んで行くと、木々の間から車の列が望めるようにな
り、阪奈県境の水越峠はそこからすぐであった。

 水越峠に石仏でもあるかと探すが、路肩に5、6台の車が駐まっているのみの何の変哲
もない峠。西の青崩方面に向かう。少し歩くと左に見える舗装林道が金剛山に続くダイト
レの道だ。ここもまた歩いてみないととも思うが、ピストンになるので少々二の足を踏ま
ざるを得ない。(笑)


旧R309の水越峠


 R309の旧道を下りていく。しかしながら、所々に見かける粗大ゴミの投棄は頂けな
い。車、電化製品、タイヤ、プラスチック、段ボール等々。なんでもあり。日本人のモラ
ルも地に落ちた感があるなぁ。

 金剛バスの水越峠バス停は実際の峠と大分離れたところにある。水越川沿いが親水公園
として整備されているが、反対の山陰にはキツリフネが満開である。のんびりと20分程
も降れば車の音が大きくなってくる。新道のトンネルの出口が近づいてきた証拠。駐車地
では、朝より駐車している車が増えている。

 周囲が朝より明るい。雨は降りそうもない。やはり天気予報は空振りでありました。



【タイムチャート】
9:15自宅発
10:30〜10:35水越トンネル西口横(駐車地)
10:45三差路
11:10ミニ岩場
11:15〜11:16水場
11:28〜11:30ベンチ
12:00弘川寺コース出合
12:05〜12:30キャンプ場東屋(昼食)
12:35〜12:40大和葛城山(959.2m 二等三角点)
13:40〜13:45水越峠
14:05水越トンネル西口横(駐車地)


大和葛城山のデータ
山頂広場は大賑わい〜秋爽やか大和葛城山』を参照下さい
【参考】金剛葛城自然歩道ダイヤモンドトレール地図



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