豊中にあった二等三角点『三本松T』

                          平成12年 6月23日(金)
                          天候: 曇
                          同行: 犬のチェリー

 国土地理院のHPにある基準点等閲覧サービスを見ていたら、わが町豊中にも二等三角 点があるという。点名『三本松T』。ホーッ。万葉集にも詠われた豊中の最高峰島熊山( 115.7m)でも四等三角点なのである。さて、何処なのかと調べてみたら、北大阪急 行の緑地公園駅の東。愛犬の散歩がてら訪れてみることにした。  梅雨前線が北上して南から湿舌が近畿を覆い蒸し暑い。自転車のペダルを10分も踏む と汗が背中を流れる。  都市緑化植物園横からスサノオ神社の前を横切って新御堂筋に出る。阪急百貨店の配送 センター前から東に渡って、そのまま北上すると緑地公園駅の東口。その間近に豊中市の 寺内北公園はある。入口に自転車を置いて、レンガ造りの階段を登って行く。記念碑があ って、万博開催と北大阪急行開通で竹薮だったこの地が開発された云々と刻まれていた。 そういえば、小生が子供の頃は、緑地公園の奥は竹薮と小さなため池にはカラス貝が生息 し、うら寂しい場所だった記憶がある。それが今はマンションが林立し隔世の感だ。  そんな思いに耽りながら歩を進めると左手にあずまやが建っている。右にはブランコ。 点の記の地図によれば、三角点はその横のはず。見廻すが分からない。マンホールの蓋が ある。そこから3.9m東...。  と、木枠にコンクリートで固められたものがある。被さった砂と枯れ葉を除くと見慣れ た十字の刻みのある花崗岩が現れた。分からなかったのも道理、石標は完全に地面に埋設 されており、例の『三角点を大事にしましょう』の白黒ポールも無い。これじゃぁ気がつ くまいなぁ。地上に飛び出していると悪戯されるのがオチ、これも仕方がないか。  周囲を見渡すと、北の高圧鉄塔のある場所や豊中市の寺内配水場の方が高い位置にある。 漫才のちゃらんぽらん風に云えば「ちゅーとはんぱやなぁー」ともいえる三角点の位置。  点の記によると以前は現在位置より北東へ約400mの位置に、昭和52年に埋標され ていたのが、平成8年に移転したとある。測量もGPSでアンテナタワー使用とある。昔 の様に周囲が見渡せる所に設定する必要も無いのかもしれない。     公園を出て配水場の周りをぐるーっと一周し、再び公園に戻る。西に服部緑地公園の緑。 御堂筋沿いにある『コジマ』の斜めの太陽マークが梅雨空に妙に鮮やかだった。
註)地理院の閲覧サービスで検索の際、『三本松T』は、市町村別にはなぜか吹田市のグ
  ループに入れられています。移転する前の行政区画のままになっているようです。
  尚、旧三本松の三角点付近では、明治期には堂島の米相場の状況を知らせる旗振り場
  だったようです。

【タイムチャート】

    計測していません

  
   点名『三本松T』のデータ
   【所在地】大阪府豊中市
   【標高】80.8m(二等三角点)
   【備考】 豊中市で唯一の二等三角点で、北大阪急行緑地公園駅の
東、寺内北公園の中にあります。特に見るべきものはな
く、小生のような物好きしか訪れないし気も付かないで
しょう。(笑)
   【参考】国土地理院 二等三角点の記 『三本松T』



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