思わぬ吹雪〜北摂こんぴら山

                           平成10年 3月15日(日)                            天候: 曇りにわか雪                                同行: 単独        
  昨日は春一番が吹いた近畿地方、一転、今日は寒さがぶり返したよう。平野部は晴れ間  も覗いていたのだが、山間部は曇り空。                            府道枚方亀岡線、空谷橋バス停付近の路肩に車を停めた時には、ちらちら白いものが落  ちて来た。                                         寒い。手元の温度計は4℃。早速、岡山林道の北の起点より歩き始める。            空谷橋。芥川が蛇行しながら谷底を音を立てながら流れている。その支流沿い、寺らし  くない寺、黄龍寺を下に見ながら進む。                            ふと下を見ればフキノトウが顔を出しているが、今日は首をすくめているようだ。白い  ものが霰に変わる。視界が悪くなる。松の木の下で暫く雨宿りならぬ雪宿り     。      小降りになったところで歩行再開。2つ程橋を渡ると舗装路に変わり、緩い上り坂が葛  籠折れに続く。ところどころ崖崩れの所があるが、通行に支障はない。が、若干不気味。      木々の薄緑色の芽が膨らんでいる。春はそこまで。                    旧明智街道、現在は林道田能線の分岐を過ぎる頃には日差しが戻る。なぜか元気が出る。   去年12月、ハンターに囲まれた見覚えある高圧鉄塔の所に、色褪せたピンクのビニール。  ここがこんぴら山の取り付きである。一見、見落としそうだが、中に入ると案外はっきり  した踏み跡がある。が、杉の植林の中は暗い。                      右に蛇行して、前方小さな岩と思いきや、手水鉢というのか、神社によくある手洗いの   石がぽつんとある。そこから道が分かれて高みの方へ向かうと、忽然と木の鳥居が現れた。   金比羅宮、昭和52年建立とあるが、なかば朽ち果てている。そして植林の中、切り払  われたぽっかりとした空間に祠、これも長らく手入れの跡が無し。しかし、なんでこんな  山中に金比羅さんがあるのかな?金比羅さんは鰐の姿をしていて海の神、梵語のクンピー  ラが訛った名前だというが...。海からはポンポン山なら見えるかも知れないが、こん  な変哲もない山は見えんしなぁ。と詮索しつつ、とりあえず、三角点を捜す。山と高原の  地図ではそれがあるはずだが見つからん。しかし周囲より高いしなぁ。金比羅さんがある  からこんぴら山やろしなぁ。フムフム。さっきの分かれ道を進んでみようか等と、とつお  いつ考えるが、なんせ寒い。温度計は1℃に下がる。まぁいっか!周囲を一周して早々に  戻ろうっと...。(^^;                             
こんぴら山頂の金比羅宮と思しき祠
     昨年も来た見晴らしの良い場所へ行ってみる。鴻応山、湯谷ケ岳方面はどうも雪でかす  んでいるようだ。しかもこちらへ近づいている。と思うまもなく陽が翳り、周囲が暗くな  る。本格的な?吹雪となって前が見にくくなってきた。               
林道(旧明智街道)分岐よりこんぴら山の北のピーク
     先程の林道分岐に山仕事の方のスーパーカブと軽四輪。シキミを刈っていたようだが、  そちらも早々に引き上げる相談をしている。                       どうも、小生がこの近辺に来ると天気が悪い。行きには何とか見えていたポンポン山方  面も灰色に沈む。見上げれば渦を巻く白いかけら。                    地道は融けた雪でどろどろ、道を選びながら進む。せせらぎの音が再び聞こえた時はな  ぜかほっとする。                                   やっと戻った駐車地。雪もやっと小降りとなってきた。缶コーヒーを飲みつつ、昭文社  の山と高原の地図では水場が道路沿いのすぐ先にあるはず、ペットボトルも積んでること  だしと足を伸ばしてみる。                               先客が一人。しかし、「ここの水は環境に影響されやすく、大腸菌も発見されており飲  料水には適しません。大阪府」の看板。やっぱ水汲むのやめとこ。             時ならぬ吹雪に見舞われた半日でした。                      【註】このピークはこんぴら山の北のCa500mピークでした。こんぴら山はこの    ークを巻いた南側にあります。                     
    【タイムテーブル】     12:00     自宅発     13:10     空谷橋バス停     14:03     林道田能線分岐     14:10     山頂(Ca500m)     14:15     下山     15:00     空谷橋バス停
 

   こんぴら山のデータ

   【所在地】 大阪府高槻市   【標高】  561.1m    【備考】  こんぴら山といえば京都北山にあるのが有名ですが、こちらは芥川          を挟んでポンポン山の西側に位置するマイナーな山です。          名の如く、山頂に金比羅宮の小さな祠があり、岡山林道(槻の木グ          リーンベルト)を歩く際に、ついでに登るとよいかもしれません。      関連情報 「岡山林道(槻の木グリーンベルト)を辿る」 を見る

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