国領温泉

                           平成11年 3月 2日(火)
                           天候:晴れ時々曇り     
                           同行:かみさん、一番下のチビ

 拝啓  寒暖の差が大きくなってきました。それにしても今日は暖かいですね。桜が咲く頃の陽気  だそうです。大分春が近づいてきたようです。   先日、何気なく雑誌をめくっていると、国領温泉に露天風呂が出来たとの記事です。お  昼過ぎからぶらっと出掛けてみました。   流石、高速道を使うと早いですね。家から一時間程でもう春日町です。山行きの時は節  約の為、地道を走りますからこの倍は必要ですのにねぇ。(^^;   春日インターを降りた所のT字路を左折、すぐ次の交差点で県道春日栗柄線に入り南下  します。以前、三尾山に登った時に利用した路ですね。舞鶴道を潜ったところに看板が出  ており、山際の鄙びた国領の里にその温泉旅館「助七」はあります。   建物は最近建て替えられたのでしょうか新しいのですが、ごてごて看板が出ていないの  は好感が持てますね。小生なぞは一度通り過ぎてしまったほどです。   ロビーにおきまりのイノシシの剥製が置いてあります。ソファーで一服し、フロントで  700円を払って2Fへ上がります。男湯は「赤鬼の湯」、女湯は「お福の湯」と名づけ  られています。「お福」はご存知のように春日局の幼名ですね。「赤鬼」は黒井城の旧主  赤井悪右衛門直正の異名「丹波の赤鬼」から命名されたとのことです。   浴槽は室内に二つ。その内、ぬるめの湯と書かれた方は、有馬の湯に似て赤茶色に濁っ  ており、かなりの鉄分が含まれているようです。熱めの湯の方も底に錆色の滓(おり)が  溜まっていて、温泉の効能書きが、さも正しく思われてきますね。   ガラスの扉を開けると、外にあずまやつきの露天風呂があります。浴槽の広さは3畳位  でしょうか、つつじの植わった庭の向こうの裏山の崖にヤブツバキがあり、丁度、ヒヨド  リが花の蜜を舐めに来ていました。それを見ながら西宮から来たという小父さんと温泉談  義です。   風呂上りに自販機で恒例の缶ビール。只、レギュラー缶一本400円は一寸高いですね。   助七を後にして、その辺りを散策してみます。露天風呂から裏山に石灯篭が見えてまし  たが、大師山稲荷という祠のものでした。その横が広場になっており、地元の方が大勢、  ゲートボールに興じておられます。こちらの隅に遊具があり、チビは滑り台に夢中です。  その間に小生はツクシでも出ていないかと土手を歩きます。ツクシは見つかりませんでし  たが、オオイヌノフグリ、ハコベ、タネツケバナなどが小さな花をつけていました。   時間がゆったりと過ぎていきます。周囲を見渡すと、東に堰堤が見えます。長谷大池の  ようです。その向こうは譲葉山でしょうか。   一方、南に円錐形のきれいな山がありますが、標高300m程の無名峰。でもその向こ  う側が鐘が坂、今年の一月に登った金山があると思うと懐かしい思いがします。   帰りは県道を西紀方面へ向かいます。三尾山がその怪異な姿を変化させる様が面白いで  すね。そしてつづら折れの栗柄峠を越え、栗柄口で西が岳から多紀アルプスへの登山口を  奇しくも確認することが出来ました。またいつか利用してみたいと思います。  それではこの辺で。またお便りします、ごきげんよう。  追伸:ボディシャンプー、シャンプー、リンス有り。また整髪料とドライヤーも備えてあ     りますが、タオルは持参して下さい。
                                                         
 国領温泉のデータ
 【所在地】 兵庫県氷上郡春日町国領  【泉質】  単純炭酸冷鉱泉  【温度】  不明  【備考】  昔は「山之神湯」と呼ばれた温泉で、丹波志にもその記        載があり、大正年間は旅館が十数軒も軒を並べる程の繁        盛振りであったようですが、現在は「助七」にその名残        が見られるのみです。        近くの西多紀アルプスへの山行帰りに足を伸ばすと良い        でしょう。JR福知山線黒井駅より神姫バスがあります。


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