平成10年1月25日(日)
天候: 晴れ時々曇り
同行: 単独
この冬一番の寒波とのことで、24日の夜にはここ豊中でも雪が積もったその翌日。自
宅から見ると青い空の下、箕面の山々がうっすら雪化粧している。北摂では滅多に味わえ
ない雪山の感触を、能勢の奥なら味わえそうだ。そこで久しぶりに剣尾山に向かうことに
した。山歩きを始めようと思って一昨年最初に登ったのが剣尾山。これで3回目の登山に
なる。
新御堂筋を北へ、箕面へ来ると5cm程の冠雪。路面凍結の心配が頭をよぎる。実は、
去年、雪合戦をしに行こうと家族で箕面へ行ったは良いのだが、山の北側に凍結している
部分があり、車でスケートした経験があるのだ。その時なぜか真っ先に頭に浮かんだのが
車の修理代。寂しい性というか何というか。 (^_^;
R173を北上、阪急バスの行者口バス停で右折、すぐの石材店の横に車を止める。
準備を終えて周囲を見渡すと、10cm以上は降ったようだ。風が吹き抜けると、竹藪
から雪が舞い落ちる。山々は綺麗な雪化粧。塩ビパイプの口には30cmを越えるつらら。
手元の温度計を見ると1℃。
林道を登って右へ、登山口付近の道には雪はなかったのだが、丸木の階段には雪。時折
ツルッと滑る。トレッキングポールがこれほど有り難いと思ったことはなかった。南側の
太陽が当たるところは融けているのだが、日陰には半分凍った雪が行く手を防ぐ。
「やっぱりアイゼンいるかなあ。登るときはええけど、下るときこわそうやしなぁ。」
またまた弱気の虫が頭をもたげる。しかし雪山気分を味わいに来たのに、ここで諦めたら
男がすたる。前進あるのみです。 (^_^!。
行者堂の屋根は真っ白。その手前の覆い被さるような岩にもつららがぶらさがっている。
落ちてきたら危ないなあ。避けながら先を急ぐ。
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大日岩にぶらさがったつらら |
一頑張りで行者山。背後に秋に訪れた三草山と長谷の棚田が白く浮き上がっている。南
にはこれも先日訪れた高代寺山がNTTの中継塔を頭に、雪化粧を施した姿ですましてい
る。その横は妙見山。相変わらず良い景色です。
さて、サクサクという雪を踏む自分の足音を聞きつつ、時折吹く風に木々の枝から粉の
ように落ちる雪を眺めながらのアルバイト。684.1mのピークを巻いてアップダウン
と丸木の階段を越えると六地蔵。雪の白と前掛けの赤が綺麗なコントラストを描いている。
道が平坦になり、クマザサが現れてくると、すぐに月峯寺跡。最後の登りを我慢して、程
なく山頂である。
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登山道から三草山と長谷の棚田を望む
| 月峯寺跡付近の銀世界
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思ったより多くの人が思い思いに景色を楽しんでいる。みんなもの好きですねぇ。この
くそ寒いのに。山頂は−1℃ですよ。おっと、自分もその一人でした。
お茶で一服しながら蛙岩に登っての展望。丹波の山々もうっすら綿帽子。高岳、大野山、
大舟山も、羽束山も。そして深山高原。横尾山。白いベールを被ると又、趣きが異なって
美しいものだ。下の山村池の青い水面も、その周囲の白と対照的でした。
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山頂より見た横尾山(左)と深山(奥)の雪景色
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しかし、足を止めると流石に寒い。汚い話だけど鼻水も垂れてくる。今日は車のディー
ラーへも行かねば...。というわけで早々に下山とあいなった。
時ならぬ白い花が咲いたような木々の間の小径を下る。帰りには幸い凍結も緩み、往路
で心配した程でもない。案ずるより産むが易し。しかし、雪が泥と混ざって、不注意に滑
って転んだりすると悲惨な目に遭いそうだ。気は抜けない。と言いつつ何度か滑りかけて
は体勢を立て直しながらの下山、13時半過ぎ、登山口到着。
玉泉寺でウーロン茶を買い、おにぎりで遅い昼食。14時前帰宅の途についた。
近場で暫しの雪山気分を味わわせてくれ、清々しい一日をプレゼントしてくれた剣尾山
に感謝。ツツジの頃にまたのんびり訪れてみたいそんな北摂の名峰である。
【タイムテーブル】
10:25 自宅発
11:25 行者口(約270m)
11:30 出発
11:50 大日岩
11:57 行者山
12:30 六地蔵
12:40 山頂(784m)
12:50 下山
13:20 行者山
13:35 登山口
13:45 行者口