犬鳴温泉

                            平成10年3月1日(日)

 しばらく、文を出さなかったですが、久方ぶりにお便りします。    新車の慣らし運転もかねて、今回は犬鳴温泉です。  阪神高速松原線から阪和道に入ります。天気がすっきりしません。やや大粒の雨も降っ てきました。思わず現地では降っていない事を祈りました。  幸い、泉佐野に入ると路面は乾いており、右遠くには関西新空港も望めます。ほっと安 堵の吐息。  上の郷から山側へ15分も走れば犬鳴温泉です。旅館も数軒あるのですが、今日は犬鳴 温泉センターで入浴です。  無料駐車場が満杯なので、横の有料駐車場へ駐車。古風な玄関から50畳敷き程の大広 間に通され、まず名物の犬鳴鍋とビールで昼食です。岬町から来られたらしい団体さんが カラオケで楽しんでおられました。  ところで、肝腎の風呂ですが、大広間から清流沿いに渡り廊下を進みます。丁度、女性 風呂が今年の3月末まで工事中とかで、男性風呂を40分交代で交互に使用するという変 則入浴。少し慌ただしいのが玉にキズでした。浴室は10人が定員ってところかな。  円形の湯船の中の湯は透明ですが、やや黄味を帯びていたように思えます。なお、湯加 減はばっちりでした。一応、シャンプー、リンスも備えられています。  一休みした後は、湯に火照った体を冷やさんと散歩しました。お寺方面へ向かいます。  廃業した旅館(大栄閣?)、山の家を左に見て、しばらく行くと右に笈懸岩。役の行者 が修行の際に懸けたのでしょうか。それとも弘法大師かな?近くでトイレを新築中でした。  さて、犬鳴山七宝滝寺は役小角の開基という葛城修験道の本山。境内に七つの滝がある ところから命名されたと言い伝えられています。また、猟師が山中に入り、鹿を射ようと すると犬が吠えるのでうるさく思い、その首を切ったところ、その首が背後の大蛇に噛み つき殺したのを哀れんで、ねんごろに弔ったことから犬鳴の名がついたとの伝説もあると ころです。昔は険しい山中だったのでしょう。  犬鳴渓谷は木橋を渡り、前鬼、後鬼を従えた迎え行者の像を過ぎたところから険しい岩 場となり、竜穴、大黒岩を越えれば、一段と水音が高くなります。両界の滝です。いずれ が虚空蔵界、退蔵界でしょうか。約10m程の滝ですが、水量多く結構豪快でした。  そこからは道は平坦になるそうなんですが、一寸風が強く寒くなってきたので、それか ら上は遠慮してしまいました。又の機会にしたいと思います。夏など涼みに来れば良いか も知れませんね。  帰りに駐車場のおばあさんと立ち話。元旦は初詣客が結構参詣に来るそうです。 「いいとこですよ。又来て下さい。」の言葉に送られて帰途につきました。  また新しい情報があったらお手紙します。  それではまた...。お元気で。

 犬鳴温泉のデータ

 所在地:大阪府泉佐野市大木犬鳴
 泉質: 炭酸水素塩泉
 温度: 16℃
 備考: 犬鳴山七宝竜寺の門前に出来た温泉で、数軒の旅館が並んでい
     ます。犬鳴渓谷は大阪緑の百選にも選定されており、両界の滝
     付近は天川のみたらい峡のミニチュア版といったところです。
     また、犬鳴山は和泉葛城山へのハイキングコースの一つにもな
     っています。泉佐野方面から南海バス、車なら阪和道上の郷I
     Cから府道犬鳴打田線を南下します。
 
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