平成11年 5月 1日(土) 天候: 晴れのちにわか雨 同行: 単独 |
久しぶりにいで湯から文差し上げます。 稲村ヶ岳からの帰り、俄に雨模様となった洞川の街。その西の端に洞川の温泉センターは あります。 天川村は西の天川川合付近とこの洞川と大きく二分でき、そのいずれにも温泉が湧いて います。もう一方の天の川温泉は二度ほどお邪魔しましたが、こちらは今回が初めてです。 以前、洞川に来た時、広い駐車場だった場所の奥に建物が建っていて、山際は大きな杉 の林になっていますが、去年の台風の影響か倒れているのもあります。 雨の中、車に山道具、土産に買った名水豆腐、蒟蒻を放り込んで、タオルを肩に引っか け、駆け足で玄関に向かいます。 靴脱ぎにはちらほらと山靴もあり、観光客や地元の方のも合わせると盛況のようです。入 浴料510円也を支払って男湯へ。 案の定、脱衣場は満員です。次々と入浴客が入ってきます。その合間を見て脱衣箱を確 保。いそいそと浴場の戸を開けます。 流石、木どころだけあって高野槙の浴槽。10人は入れるでしょう。そして風呂桶、椅 子も木製です。いいですね、木の温もりは。そこに無色透明の湯が溢れています。ザブン と行きたいところですが、先客に湯が懸かってはいけません。そこはそろりと身を沈めま す。 「うぇ〜〜っ」昔、バスクリンのCMで聞いたような言葉にならない言葉が、つい口を つきます。いやぁ極楽極楽。またもや「うぇ〜〜っ」 (^_^) ザーッと体と頭を洗って再び湯へ。熱くなってきたので浴槽の縁に腰をかけます。 ガラス戸の向こうは庭園風に植木が植わっています。小糠雨はまだ降っているようですが、 灰色一色だった空に雲の切れ目が現れて、やや明るくなったようです。山の端にガスが懸 かって一幅の墨絵の世界ですね。 さて、そろそろ上がりますか...。 少し人が減ったようです。扇風機に当たって体をさまします。 タオル片手にホールに出ると、ビールの自動販売機が目に入ったので思わず手を出します。 レギュラー缶300円とはなかなかリズナブルじゃあ〜りませんか。 長椅子に腰掛けてグビッ。喉がなるわい。ビールを飲みながら周囲を観察します。 奥に目をやると、畳の休憩所があります。昼寝を決め込む御仁もおられますなぁ。 おや?もう5月だというのにストーブに火が入っている。やはり夕方になると冷えてく るのでしょうか? と、受付の横にガラスケースがあります。天川の特産品の展示がされています。天川と いえば何と云っても陀羅尼助でしょう。洞川の街中にも幾つかその店がありましたが、包 装袋は良く似ていますが、色がみんな違うのですね。黄色あり、黄緑ありと色とりどりで した。 最後に、ガラスケースの上に置かれていた観光パンフと観光地図を頂いて温泉センター を後にしました。歩き疲れた体にフーと微かな酔いが心地よい新緑の洞川でした。 あっそうそう、言い忘れましたが、シャンプー、石鹸は備え付けられていますので持参 するのはタオルだけでいいですよ。念の為。 追伸:宿泊客以外の一般入浴可の旅館もあるようでした。【所在地】 奈良県吉野郡天川村 【泉質】 単純塩化物泉 【温度】 18℃ 【備考】 修験道のメッカ洞川にある村営の温泉です。建物、浴槽とも、木材 の郷天川の高野槙、檜がふんだんに使われています。ただ露天風呂 はなく、小生は天の川温泉の方がお好みです。 近在にはみたらい峡、竜泉寺、五代松鍾乳洞、蟷螂窟などの見所、 また日本百名水に選ばれた「ごろごろ水」などの湧水があり、大峰 登山と絡めて計画に入れると充実します。
洞川温泉センターのデータ