陽射しは春や布見ヶ岳 |
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近頃習い性となっているのか今日もまた遅い出発である。まあ、何処といって当てがな かったからこうなるのも道理だが...。行き先はまたまた大岩岳に近い兵庫県立西谷の森公 園。兵庫県はこんな里山公園の管理が上手い。あまり人手が入らず。自然な里山風景が残 っている。小生のお気に入りの一つだ。 例によって途中のコンビニでサンドイッチを買って、山本から長尾山トンネルを北へ抜 ける。先週、また雪が降り大阪も積雪したけれど、今度は意外や雪がほとんど残っていな い。車も少なく家から一時間もかからずに公園に到着、西の駐車場へ車をとめる。
いう。駐車場の西側の緩々とした尾根を上がる。ソヨゴの赤い実がそこここに落ちている。 コナラ、ネズミサシ、ヒサカキ。典型的な北摂の里山の植生。コバノミツバツツジの芽先 も心なしか膨らんできたような感じを受ける。右手に展望台のある公園の最高峰、Ca34 0m山。その奥は杉の深緑が目立つ布見竜王山だ。ここで写真でも、と、いつも愛用のミ ラーレスカメラを忘れたのに気付く。「嗚呼!」おっとそうだ。地形図表示用に持参した タブレットがあるではないか。(^^;
しばらくで道は下っていき溜め池の畔を抜ける。山陰にある池も雪は少し残るが漣を立 てている。そこから東に廻ると六角東屋の前。奥に行くと「この先300m行き止まりの 看板がある。痩せた笹が茂る小川沿いの遊歩道は雰囲気が良い。左手(西)は布見ヶ岳、右 手(東)は布見竜王山に続く斜面。やや傾いた日が裸木越しに背中を温もらせる。 突き当たりは古い峠でよく見れば十字路である。古い私製道標があり、左は布見ヶ岳、 右は清之瀬橋とある。(地形図の点線路) 直進の谷方向にも踏み跡があるが多分、右の道 と合流するのだろう。布見ヶ岳方向には「私有地の為、立入禁止」と公園の立て札が見え るが、ちょっとの間の立入りを許してもらおう。(笑) 細い桧林の中に踏み跡がある。兵庫県の印章が刻まれたコンクリート製の境界杭が目印 になる。若干の倒木があるが支障はない。5分も登れば尾根の上である。直径1mほどの ヌタ場らしい水溜りがあり、その横で清之瀬橋方面から続くの踏み跡と出合う。尾根の端 に立つと千苅のダム湖の水面が覗けた。 尾根を忠実に南へ辿る。兵庫県の境界杭が続く。痩せた桧林の小さな鞍部を抜けると布 見ヶ岳への最後の登り。兵庫県の杭と並んで”神水”と刻まれた杭がある。千苅ダムから 大岩岳への登路にも”神水”の表示があるが、勿論”御神水”ではなくて神戸水道局のこ とだろう。(笑) 登るに従って石庭の岩組のような大きな石が増え、その影に消え残った雪が目立ってく る。石を避けてジグザグに行くとすぐに傾斜も収まり、雑木に囲まれた小さな広場は布見 ヶ岳の山頂である。中央に埋まるのは四等三角点。点名も珍しく山名と同じ『布見ヶ岳』 だそうだ。ここへは二度目の訪問になる。前回は平成14年だから実に12年ぶりになる か。ほとんどその当時の記憶はない。(^^; HPを読み返したら、山頂で昼食を摂ってい た。やっぱりカップラーメンを啜ってたんだろうなあ。(笑) でも、山頂の空き地、こん なに広かったかな?
にさかんに警戒音を発する。「警戒せずとも大丈夫。まもなく退散するから...。」 戻って六角東屋から黒岩の展望台山(Ca340m)へ遊歩道を辿る。コナラ主体の散歩道 は、やや黄色くなった日射しの中、いい雰囲気。乗っ越しに出て右に折れる展望台までは 東屋からは800mの行程。ゆるゆると登っていくと、トイプードルを遊ばせるご夫婦が 降りてきた。 遮るものがないので風が猛烈に強い。その所為か展望台山には誰もいない。おまけに春 霞なのか、もやがかかって視界が伸びない。(中国からの有難くない贈り物PM2.5だ ったみたい)展望を楽しみに折角双眼鏡を持参したのにこれでは...。でもそこは天邪鬼。 意地でもと鼻を啜りながら風に逆らって15分ほども覗いていたのだった。(^^; そんな強風なのに南のベンチに座るとぴたりと風が収まるから不思議。サンドイッチと 熱い緑茶で暖をとる。ついでに蜜柑。 中央尾根の”馬の背”を通って東屋の峰から茅葺きの農舎の前に出れば西の駐車場はす ぐそこ。西の大岩岳の方角へ傾きかけた日も大分温かみを増してきたようである。春はも う間近である。
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