鳩ヶ峰〜石清水八幡宮ついでに男山の最高峰

男山レクリェーションセンターから鳩ヶ峰
平成26年12月23日(火)
【天候】晴れ時々曇り
【同行】単独


 23日は天皇誕生日。今日は家人が朝から居ないのでのんびり留守番と思ったが、ひょ
いと外へ出たら風もなくぽかぽかといい天気。昼からフラッと出掛けてみたくなった。

 といって、どこと準備もしていないので自ずと行き先は限られる。そんな時、頭に浮か
んだのが新幹線や阪急京都線から全景が望める男山。調べたら立派に三角点もある。例年、
初詣客の多い社寺に数えられる岩清水八幡宮もあるし、カップラーメンをすすった後、タ
ブレットに地図データを落としてドライブがてら出かけてみた。

 往路は奮発して名神で大山崎まで。出口のある大山崎ジャンクションがなかなか複雑。
くるくると回転させられるし、車線を間違えるとあらぬ方向へ行ってしまうしで、一寸緊
張を強いられるインターだ。無事R171に出て、すぐに淀川を渡って対岸の八幡市へ。
一旦、大阪方面へ戻る形で護岸道路を走り、ついで男山の麓の住宅地へと乗り入れる。こ
こからがまたややこしい。狭い生活道路が雲の巣のようなのだ。しかし助け舟がちゃんと
ある。『岩清水八幡宮境内⇒』と書かれた黄色い標識が要所の電柱に貼ってある。さらに
『男山レクセン』の案内標識も役に立つ。なんとかこれに導かれて八幡宮下の第一駐車場
に到着した。自宅から1時間もかかっていない。

石燈籠六百基が並ぶ石清水八幡宮参道
 まずは八幡宮へ向かう。レストラン石翠亭のある広場から、600基もの石灯籠が並ぶ 参道を抜けると本殿前の広場だが、意外に広くはない。しかし、重要文化財の本殿は立派 で、大きな破魔矢が本殿正面の両側に立つ。そういえば、小学生の頃、父親と初詣に参っ て破魔矢を持って帰った覚えがある。それから実に半世紀振りだ。駅前の茶店兼食堂には 雀が沢山、かごの中に入れられて、焼き鳥になるのを待っていたっけ。後年、会社勤めに なってから会社近くの一杯飲み屋で雀の焼き鳥を食べたことがある。小骨が多くてあんま り食べるところがなかったような。(^^;
"八幡造"と呼ばれる石清八幡宮本殿
八幡宮本殿玄関
 こもかぶりの一斗樽の整備、大型賽銭受けの設置と神社は初詣客受入れの準備で忙しい ようだ。ニ礼二拍手一礼。参拝した後、本殿の裏をグルッと巡る。住吉社、若宮社など、 多くの神様が賑やかに祀られている。  石翠亭の広場に戻って手洗いを済ますと、近くで草むしりをしている小母さんがいるの で鳩ヶ峰への行き方を尋ねてみる。「鳩ヶ峰に上るのはどこからかご存知?」「それやっ たら、運動場のとこや。階段あるからね。向こうへ行ったらまた尋ね(たんね)や。」親 切に教えてもらう。駐車場へ戻って車道を歩く。「八幡の薮知らず」なんて言葉もあるが、 車道の左右は竹薮である。(註.「八幡の薮知らず」の八幡は本来埼玉県市川市の地名)
男山レクリェーションセンター駐車場ゲート左に道標
最初それに気付かなかった (^^;
 しばらくするとその竹薮が切れて運動場が現れた。男山レクリエーションセンター。そ の入口に案内図があり、こもれびルート、ひだまりルートなど男山遊歩道が整備されてい るという。鳩ヶ峰はこもれびコースの中間点で、こもれびコースを採ると30分足らずで 八幡市駅へ出るそうだ。案内図を見るとコースは駐車場脇を進むようになっている。駐車 場を横切り、フットサルのグラウンド横に出ると、進んだ先に山に入る道がある。道標ら しきものもあるのでこれかいなと進んだら、道標と見えたのは立入禁止の標識なのだった。 てっきりこれかと思ったのだが、なんとも紛らわしい形状をしている。杉林には踏み跡も もあるので無理して入ることも考えたが、コンプライアンスを徹底する小生、とりあえず 管理棟で道を聞くことにする。  窓口にはバイトらしい若いお兄さん。駐車場の縁をフェンス沿いに進むのだと外まで出 てきて教えてくれる。「有難うございます」。m(_ _)m  ほんに駐車場の縁のフェンス沿いに砂利道がある。しっかりと「こもれびルート」と標 識もあるではないか。きっちり見落としているのだった。(^^; 早速進むと50段ほどの コンクリ階段。登った先に東屋と大きな避雷針施設がある。横手は民有地なのだろうずっ とフェンスが続く。それが切れると小笹と細い雑木林。そして一登りすると、倒れた鳥居 と主がいなくなった祠があり、その後ろに戦没慰霊碑に国分寺址の石柱と三角点標石が見 つかる。傍に「ここは民有地。測量時は連絡するように 電話○○○」との珍しい注意書 きも掲げてある。
鳩ヶ峰山頂の三角点。民有地の注意書きが...
 ベンチも置かれているので一休みしてみかんを取り出す。小鳥の声のみで静かなものだ。 しかし、二等三角点が置かれているわりに見晴らしはない。昔は見通せたのだろうか。見 通せれば三川合流付近が眺められて一幅の絵かもしれない。  ところで、鳩ヶ峰は"男山"の最高峰。ならば"女山"もどこかにあるのだろうか?誰か御 存じならばご教示ねがいたいところであるけれど、"女山"が淀川対岸の天王山なら、完全 な"カカア天下"であるなあ。(笑)  こもれびルートは麓の八幡市駅に降りてしまうが、途中でケーブルの男山駅に行く道で もあればと駅の方角へ向け鳩ヶ峰を後にする。どこかでチェーンソーの唸り声。枯葉が降 り積もる雑木林の中を200mも進んだ頃だったか、ウォーキング最中のジモティーらし い単独小母さんが下からやってきた。ケーブルの山上の駅に出る道が途中にないか聞いて みたら首をひねるばかり。降りてもいいのだが、なんだか登り返す気がサラサラない今日 の小生。潔く引き返すことにする。後で調べたら、こもれびルートはケーブルのトンネル 上を横切っていて、ケーブルの軌道とは交差しないのだった。小母さんが知らなかったわ けだ。  10分ばかりで元の石翠亭の広場。昔見かけたエジソンの記念碑。ケーブル駅からの参 道途中にあったような記憶があったが、なんだ、ボーイスカウトの記念像の近く、広場の 茶室の横にドンと大きな石造りのモニュメントがあった。人並みに押されながら、露店の 並んだ途中にあったからそう思ったのだろう。
エジソン記念碑
"TO THE MEMORY OF THOMAS ALVA EDISON” とある
 その記念碑の横で、先に会話を交わした草むしりの小母さんにそっくりの小母さんがこ れまた同じ格好で草むしり。思わず「さっきトイレの横で草むしりしてました?」「いや、 あーそれやったら、誰々の弟の嫁さん」とかなんとか。それがきっかけで何やかやと雑談 を交わすことになった。「どこから?」「豊中」「うちの娘も豊中に住んでる。旦那が自 動車会社に勤めてる。今度、京都勤務に移ったけどそのままや」「広場中央のばか高いモ ニュメントは何です?」「あれは給水塔。この辺に水配ってる。山の下に美味しい水出て るとこあるよ。そんで岩清水」「ふーん、なるほど」  その内に小母さんの知り合いというのが集まってきた。「昔、初詣に来たけど、駅前で 雀を売ってた」と小生。「そや、そや。売ってたなあ。○×ちゅう店ちがう?」おもむろ に知り合いに振り向いて「あんた、あそこの店で食べたことあるか? ない? そやろな あ。あんまり食べへんもんなあ」  話が延々と続きそうなので、適当なところでお暇することにする。車に戻って、テルモ スのお茶で一息。帰りも狭い道を適当に下っていくと、下った所は京阪電車の橋本駅の近 くであった。そのまま帰りはR170からR1と一般道を使って帰途に着いた。  男山近辺。こもれびルート、ひだまりルートの完歩、かつては京街道一の遊興街であっ た橋本や時代劇のロケで有名な流れ橋、飛行神社他、八幡の街は結構見所も多い所である。 それに物を尋ねた人にはみんな親切に教えていただいた。もっと早く出掛けたらよかった と臍を噛んだプチ大人の遠足でありました。
【タイムチャート】
12:40自宅発
13:32〜13:35石清水八幡宮第一駐車場(駐車地)
13:45〜14:03石清水八幡宮
14:07〜14:14男山レクリエーションセンター
14:15こもれびルート入口
14:20〜14:36鳩ヶ峰(142.4m 二等三角点『粟倉』)
14:40男山レクリエーションセンター
14:46石清水八幡宮第一駐車場

※註)今回、ルート図はありません


鳩ヶ峰のデータ
【所在地】京都府八幡市
【標高】142.4m(二等三角点『八幡』)
【備考】
北の老ノ坂山地と南の生駒山地の間を割って流れる淀川
の左岸に盛り上がる男山の最高峰です。都の裏鬼門を守
護する岩清水八幡宮が鎮座し、正月は初詣でごった返し
ます。北や東側が住宅地となり往時の風情が失われまし
たが、麓を京街道が通じ、三川合流、対岸の天王山を含
めて今でも風光明媚な風景の名残が見て取れます。
【参考】
国土地理院電子地図



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