播州三草山〜やっと、でも簡単に会えた三角点 |
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今年は例年になく寒暖の差が激しいように思う。ひな祭りは寒の戻りで寒かった。 だが、この時期の寒さは二日ともたない。と期待して日溜まりハイクを目論むべく数 年ぶりに播州三草山へ向かう。当初の考え通りにはいかなかったけれど、新しい三角 点にも会えてそれなりに充実した日溜まりハイクでした。 下久米の鹿野コース起点の駐車場には先着の車が1台。車外に出るとやや風が強く うすら寒い。日溜まりハイクを期待した割には少々寒いかな。でも歩いていると丁度 いいはずなどと、あれこれ一人ごちながら準備を終える。あれれ?登山口に昭和池の 堰堤付近で工事中、通行止の看板がある。昭和池からグルッと周回しようという魂胆 は早くも潰えた。(^^; しようがないので鹿野コースのピストンに変更し、廃屋の横 から登山道に入る。(周回は迂回路を通して可能であることは後で知る。) 廃屋に面白い看板があった。「泥棒君へ!!草刈機と単車を返してくれヨ」良から ぬ輩がいるものだ。こういうことをするから登山道立入禁止とかのしっぺ返しを山主 さんなどから食らったり、とばっちりを食らうのだ。戒めたい。
の筋肉をピクッと動かしたくらいだろうか。ベンチが置かれた露岩の斜面から振り返 っても、中国からの不愉快で不健康なプレゼントが浮遊しているのか、どんより霞ん でいる。 坂道も落ち着いてはっきりした尾根に出ると山頂に鎮座する三草山神社の鳥居が立 つ。その手前に指導テープが巻かれた踏み跡がある。以前にはなかったと思うが、そ のまま西へ下って行くなら、昭和池に達する沢筋の道に合流するはずだ。鳥居をくぐ って進めば、右手には天狗岩のピークらしい高みがなかなか端正な三角形である。 右に折れて東方向に向かいいよいよ登り。最初のピークが先ほど望見された天狗岩 のピークである。以前から鹿野コースを歩く度、四等三角点『天狗岩』(304.4 m)を探すのだけれど見つからなかった。今日こそはと意気込んできたのだが、頂上 付近に「あれ?」明らかな踏み跡があるではないか。確かこれも以前はなかったはず と思うが....。そこで踏み込んでみると、シダの繁みの中を20m位だろうか、やや 南から西に緩い下り加減の斜面を辿った先にほんの小さな切り開きがあり、あっけな く国土地理院の白い三角点標識と小ぶりの四等三角点標石を発見した。
「やったぜ」。とはいうものの、多分地元の人が整備してくれたお蔭だろうな。で なければこんなに簡単にはいかぬはず。以前ならイバラやシダが繁茂してほとんど踏 み跡さえもなかったのだもの。しかし、何はともあれ見つかったのだから、積年の胸 のつかえも解消されたというもの。目出度し目出度し。とは我ながらちょっと大袈裟 か。(笑) ようやく左手奥に見えた三草山本峰に向かって登山道は舵を切る。露岩が目立つ3 76m峰に登りつけば、鞍部の向こう、目の先に本峰がある。といってもここからそ れなりの時間がかかる。一度下ったことのある畑コースへ登りきる前に炭焼き窯コー ス、そして畑コース分岐を過ごすと、古道コースなるものが新設されている。昭和池 から上がってくるコースらしいが、いずれまた歩いてみたい。 山頂には先着の熟年グループが数名おられたがまもなく下山していき、残るは我一 人とみるや、鹿野コースで今一人が上がって来られた。毎日登山のジモティーの方で 神社の祠に置かれたノートに登頂回数を記帳するのだという。「炭焼き窯コースは谷 であまり面白くないです」と笑っておられる。駐車場で工事中と書いてあったのでピ ストンにしたと告げると、「迂回路があるので周回できます」。そうなのか。それな らそうと下の告知文に書いておいて欲しいものだ。市も不親切この上ない。ついで昔 登った時、西北方向で何か工事をしていたけれどと水を向けると、新興宗教の大寺院 が出来ているとのこと。見ると広大な敷地に五重塔と巨大な本殿が見える。近々、大 学もできるとのことで、境内手前でその工事も始まっているようであった。そんなこ とで、四方山話をしているとあっという間に時間が立ち、気が付けば1時間のようも 山頂にたむろしていたのだった。
なら天狗岩本体にもとスケベ心を出し、当初通り鹿野コースで下ることにする。そん なことで、再び、天狗岩のピーク。天狗岩の三角点を探した時にコシダの繁みの中を 分岐して更に南に向かう踏み跡があったのを思い出し、少し辿ってみた。すると傾斜 がぐっと急になる手前で、岩盤が現れ、眼下にゴルフ場と茶畑が眼前に広がったので ある。高さ2m位の岩が岩盤から盛り上がって空間に突き出している。まるで辺りを 睥睨するキングコングみたいだ。そこから先、足の下はせり出し舞台のようで見えな い。これが噂の天狗岩だろうか。横の繁みに『天狗岩』の小さな縦長の私製プレート があるので、たぶん間違いないだろう。
三角点への踏み跡が三角点から先もずっと続いていたのを思い出したので、これも 続きを辿ってみる。するとなんだ、元の登山道につながっていたのだった。丁度、下 から登って来た時、登山道が天狗岩のピークの山頂部にとっかかるあたりの右手であ る。 分ってみればあっけない。30分ほどかけてゆっくり下山し、駐車場付近から天狗 岩を下から眺めなおしてみる。大きな岩のどの辺に居たのかな?(笑) ゴルフ場の中の道を通って帰途に就く。ちょっと喉元に引っかかっていた『天狗岩』 なる小骨も抜けたし、まあそれなりに収穫のあった播州三草山の春でした。
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