丸山湿地から東大岩岳散歩

東大岩岳山頂の岩から羽束山
平成24年 7月 8日(日)
【天候】晴れたり曇ったり
【同行】単独


 梅雨時なので、ここしばらくは山らしい山にも行かず。テンションが下がり気味であま
り行く気にもならなかったのが真相だが...。(笑) これではいかぬと梅雨の晴れ間。
ただ今までの不摂生による体力不足は如何ともしがたく。それでお手軽な超低山ながら、
それなりに山深さも味あわせてくれる大岩岳周辺でも巡ってみようかということになる。
ついでに最寄りの丸山湿地もセットしてみました。

 MLBを見ていたらついつい遅くなってしまった。阪神の情けない体たらくを見ている
よりこちらの方がよっぽど面白いのである。(^^; そんなことで自宅発は正午前。コンビ
ニに寄って弁当と飲み物をゲットして、いつものように中山連山の長尾山トンネルを抜け
て宝塚市北部に出、西谷の森公園前から左に折れて農道終点まで。鎖止めの前の路肩に寄
せて車を止める。タイミングよくウグイスのいい声が藪の中から聞こえてくる。

 新しく案内板が増えている。北摂里山博物館とある。川西市、宝塚市、三田市、猪名川
町にある30の施設、地域からなり、この丸山湿原や西谷の森も含まれるという。観福の
森、乙原てんぐの森など一度はお邪魔したことがある所ばかりだ。それにしても小生もよ
くまああちこち出没してきたものだ。(笑)

 昨夜来の雨で少し水音も賑やかな渓流沿いの小道を右へ。100mも行くと丸山西分岐。
大岩岳の西コースと東コースの分岐点だ。丸山湿原へは、西コースを採ってすぐに左の橋
を渡って川下川ダムへ向かう小道で行く。左に今はほとんど廃道然としている古い道があ
る。以前、丸山へ登った時はこの古道に入ったが、梅雨時の草木の繁茂で少し分かり難く
なっているようである。

丸山西分岐の案内板

 小さなアップダウン。オカトラノオが白い尾っぽをふわりと風になぶらせている。前方
に柵が見えてくる。丸山第三湿原。湧水が小道を濡らしているのもかまわず柵内を覗くと、
薄い橙色の花が目につく。カキランで10株ほどあろうか。そしてショウブかアヤメかカ
キツバタかいずれとも判然としないが、緑の中に紫の花が咲く。ただ一本だけだがそれだ
けに一段と眼に鮮やかである。そこから少し行くと第一湿原北分岐。どちらに向かっても
湿原をぐるりと一周できる。時計回りで柵沿いに進む。第一湿原にはあまり花らしいもの
も見当たらぬ中、白い小さな1cmにも満たない花が群生していたけれど、何という花なの
だろうか。
十株ほどあったカキラン

 10分位で南分岐。川下川ダムへの道と分かれて右へ行くと、ここからは関電巡視路で
ある。例の黒いプラ階段を上がれば裸地で東方向が良く見える。山頂に鉄塔があるのが春
に訪れたホウケントウらしい。

鉄塔近くの裸地から見るホウケントウ

 白い蕾がほころび始めたリョウブの下を潜って、姫二火力線の高圧鉄塔下へ。ハイキン
グの方は右に迂回するようにと看板がある。それに従って右に行くと、今度はハイキング
の人は左へ迂回するようにと看板がある。「???」だが、これは逆コースの人用で、要
するに振り返ってはいけないのである。(笑)

 西分岐には十数名の団体さんが先着している。それに影響されたか思わず左に折れると
小道は下りだして、見覚えのある小沢を渡る地点に出た。これは確か三等三角点横を通過
する道のはず。というわけであと戻り。今度は分岐を左折(やって来た道からは直進)し
て北分岐に戻った。

 もう2時近い。この辺で食事とも思ったが、やっぱり景色のいい所で食べたいところ。
東コースで大岩岳方面へ向かうことにする。いささか笹が被って歩き難い。しかも小川沿
いで湿っているので長いものが出てきそう。ストックで探りながら行くとまもなく谷間の
杉林だ。昨夜来の雨で道が小川に変貌している。本当に蛇が出てきそうな雰囲気があるが
幸い何事もなく斜面を斜めに上がると東大岩の分岐のコル。案内板がある。マジックで眺
望絶佳と書かれた東大岩岳はここで右に折れる。大きな岩にぶち当たると踏み跡は自然に
右に巻く。(岩沿いを左でも行けるようだ)すぐに眺望が広がり東大岩岳の頂である。

 東大岩と墨で書かれた標識が架かる。真正面にはなかなか格好のいい大岩岳。緑深き中
に雨で黄土色に濁った千苅ダム湖が広がる。湖の向こう側にはゴルフ場のグリーンと向山。
有馬富士に羽束山と並びその右奥には一際三角形が目立つ大船山と絶景が広がる。それら
を眺めつつ食事。暑いのだが、暑い時は熱い食べ物とアマノジャクはカップラーメンを啜
る。
緑深い中、満々と水を湛えた千苅貯水池。中央に小島がある

 馬の背の先の小ピークに行ってみよう。冬と勝手が違って茂みでやや踏み跡が隠されて
いるが、小野アルプスと同じ質の赤っぽい岩がすぐに現れる。冬にトカゲをすると気持ち
よさげな岩だ。ザラザラした表面はフリクションが効く。とはいえ足を踏み滑らせれば誰
も助けに来てはくれない。足元に気を付けながら登った小さなピークは、葉が茂って展望
はさっきの岩の方が良い。ひとしきり見廻した後、東大岩岳へ戻る。

 曇っていた空に青みが広がって直射日光が岩を焼く。その暑さに運動不足の身には大岩
岳に向かう気力が失せた。(^^; 自然に足は丸山方面に向いている。(笑) 今年初めて聞
く蝉の声はニイニイゼミのようである。それも間もなくあの暑苦しいクマゼミに席巻され
るのか。ぞっとするなあ。と苦笑いしつつ、車に荷物を下ろしたお手軽散歩でした。



【タイムチャート】
11:50自宅発
12:45〜12:52境野農道終点(駐車地)
13:00〜13:03丸山西分岐
13:15丸山第一湿原北分岐
13:20 丸山第一湿原南分岐
13:35姫二火力線bP81
13:40丸山第一湿原西分岐
13:58丸山西分岐
14:10東大岩ヶ岳分岐のコル
14:18〜14:58東大岩ヶ岳(Ca360m)
15:05東大岩ヶ岳第二ピーク(Ca350m)
15:10〜15:12東大岩ヶ岳
15:18東大岩ヶ岳分岐のコル
15:30〜15:32丸山西分岐
15:40境野農道終点(駐車地)



大岩ヶ岳のデータ
【所在地】兵庫県神戸市、宝塚市、三田市
【標高】384.1m(二等三角点)
【備考】
神戸市の千苅水源地の東に位置する低山です。水源地の
周囲は水源涵養林として兵庫県が所有している為、よく
自然が残されています。近年、整備され歩きよくなりま
した。最寄は阪急宝塚駅から阪急田園バスで境野又はJ
R福知山線道場駅です。
東大岩ヶ岳のデータ
【所在地】兵庫県宝塚市
【標高】Ca360m
【備考】 大岩ヶ岳の東のコルを隔てた双耳峰です。山頂に大きな
岩があり、また北のピークとの間は岩が馬の背を形成し
ており、展望も絶佳です。
【参考】
2.5万図『武田尾』



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