雨ニ負ケテ剣尾山撤退 |
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天候が中途半端で、良し!行こう!とならない今日この頃。ところが朝起きてみると薄 日が射す。今日行かねば久しぶりに2週連続の山無しの週末だ。恒例、剣尾山に耐暑登山 に行きますか。しかし、梅雨末期の気まぐれ雨には勝てず。残念ながら途中撤退となった のでした。しかもデジカメを忘れ、今回、画像は皆無です。 高曇りだったのが、北上するに従って重い灰色の雲が垂れ込めて空を蔽う。トンネルを 幾つか抜けて、能勢町の栗栖にやってきた時だったか、とうとうポツポツとやってきた。 登山口近くでは本格的な雨。カーラジオには雑音が入りだし、雷が近づいて来ているのが 分かる。これでは一寸登れない。しばらく様子見をしようと、時間つぶしに篠山に下って 『ささやまの森公園』をどんな所だろうと偵察?に向かう。 R173を安田西の交差点で右折、ささやまの森公園の案内板を見て南下する。大山祇 を祀る小社を右に見ると間もなく八幡谷のダム湖。更に進むと駐車場と公園事務所が見え てくる。車道はまだ続くが車止めがある。空いた場所に車を止め、とりあえず車道を奥へ。 稲妻が走ってゴロゴロと雷鳴。雨は激しい。エノキに網がかけられているのはオオムラ サキの飼育舎だ。葉は穴だらけだが、幼虫の姿は分からずじまいである。更に行けばモリ アオガエルの池を左に見る。サワガニが雨に浮かれて車道を横走りする。その先、徐々に 勾配は増す。関電の巡視路が見えた辺りでとりあえずUターン。公園事務所に寄ってみる。 何か夏休みのイベントがあったようでボランティアらしい初老の小父さん達が後片付け に忙しい。「深山登山の方は事務所へ。案内図差し上げます」に引かれて窓口へ。おじさ んにパンフレットを戴く。国地院の地形図を元にした案内図。コンパスとこれさえあれば 迷う心配はなさそうだ。(笑) 事務所にはマムシまで飼育されている。花もキンラン、ギンラン、クモラン、カヤラン なども咲くそうだ。『扇ナル』と呼ばれる台地にはハウチワカエデも多いそうなので、秋 にでも久しぶりに深山北尾根を歩きに再訪したいものである。 雨はほとんど上がったようだが大阪方面へ戻るに従ってまた本降りになる。なんだかん だでもう正午近く。とりあえず能勢の郷の周辺道路から行者山の登山口へ廻り、岩谷川の ダム横付近の路肩に車を止めて車内で弁当を食べながら待機である。そうこうするうちに 雨も上がって蝉も鳴き始め、薄日も射してきた。なんだか気勢は上がらないものの、来た 限りはとザックを背負う。今日は山靴はやめて長靴だ。傘を杖代わりに何だか山下清スタ イルだなあ。(笑) 気温は26℃と耐暑登山にしては低いが、何せ凄い湿度。低温サウナに入ったみたいだ。 丸木階段を上がって大日岩に着く頃には汗だく。持参ウチワで涼を入れ、冷茶で一息。そ うそう、虫除けをふってなかった。(^^; 行者山は歩けばただの尾根みたいだが、展望岩からの景色が良い。僅かに風が吹きぬけ て人心地がつく。鉄塔を頂いた684m峰が青々とある。ほんの少々下って樹林の中。剣 尾山への本格山道である。といっても昔の街道ほどもある一本道だ。この辺りまで来ると 流石に騒々しいクマゼミはおらず、ニイニイゼミやヒグラシが主体である。クマゼミとじ ゃあ、感じる暑さが全然違うねえ。 順調に684m峰の中腹を巻いて、炭焼き窯跡、ニホンジカの説明板にやってきた頃だ。 俄然、辺りが暗くなる。やや?また雨かと思いきや、案の定、木々の葉が騒ぎ始める。雨 が木々の葉を叩く音だ。その音は次第に大きくなり、木々も傘の役目を果たせなくなって きた。樹林を出るややはり白いすだれ。しのつく雨とはこのことだろう、慌てて傘を開く。 六地蔵まで後300mくらいの地点か。雑木の下でザックカバーを装着しつつ、しばらく 様子見を決め込むが雨はいっこうに止む気配が無い。もともと気勢が上がらなかったこと もあって、あっさり撤退とあいなる。 登山道は茶色い川と化し音を立てて流れている。長靴履いてきてよかった。でもゴム長 靴は石の上ではよく滑る。注意しないと尻が泥まみれになってしまうと思っているしりか らひっくり返りそうだ。(笑) 行者山手前でようやく雨も小降りである。振り返れば684m峰の鉄塔はガスの中。黒 っぽい灰色の雲が足早に流れ、更に雲の切れ間から新たな重い雲が近づいている。行者山 の展望岩で小休止。サーモスに入れた冷茶で一息。再び蝉どもが鳴きだした桧林を降りる。 耐暑登山とは行かず雨に負けた剣尾山の一幕でした。まあこれも一興でしょう。
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