掃雲峰〜春の雑木林を歩く
 
平成19年 4月15日(日)
【天候】晴れ
【同行】単独
掃雲峰の山頂風景


 大体、小生の山行のポリシー(そんな立派なものでもないけれど...。)は週一回。
なぜかというと、連チャン山行ともなると翌日の疲労のことのみならず、キャパが少ない
頭にはえてして山の印象が薄れがちに思われるからなのだ。(^^;;  でもこの日曜は土曜
に続いて天気もまあまあだし、カミさんも居ないわで、昼から軽〜く山歩でもと考える。
そこへ持ってきて、まだツクシもあるかもとの欲張り心が動いての山行は、昨日に同様、
これも久しぶりの掃雲峰である。

 単独の気楽さ、またまた遅い出発は正午前。最後の花見サンデーで混むかと思いきや、
道路は存外スムーズ。途中で、お茶とサンドイッチをコンビニで仕入れても、1時間と少
しで瑠璃渓到着。瑠璃渓の案内看板向かいにあるハミングバード臨時駐車場横の駐車帯に
車を止める。聞けば瑠璃渓八景だかに掃雲峰が入っていることから、麓の「鳴瀑」付近に
登山口を示すオフィシャル看板が立てられているというが、今回は以前、かねちゃんに教
えてもらった取付からのアプローチだ。
通天湖近くの府道沿いの掃雲峰への取付き

 以前には無かったような新しい民家か何だか良く分からない立派な建物が建てられてい
る。その前のミズゴケが生える湿地帯は植樹されたように木々が植えられていて、左のネ
ットの向こうからの道と平行しながら杉林の下になる。右手は沢の流れだ。

 道は湿地を出ると沢の右岸に沿いながら道は北に向きを変える。あら?遊歩道然とした
意外にいい道ではないか。やがて周囲は自然林から北摂の春の景色に変化、足元にはタム
シバや山桜の花びらが落ちており、ヒサカキ特有の匂いが漂ってくる。車での道々ではミ
ツバツツジの赤紫が目立ったが、この辺りはまだまだ芽吹きが始まったばかりのようで、
萌黄色の小さい三つ葉がちょこんと顔を出したばかりである。

沢沿いのアプローチ道

 一旦、深く谷状になった右の沢が再び浅くなる。その沢を渡り返したりしながら北上を
続けると、小さな流れの間の人が通れるだけの空間や、流れそのものが道代わりとなる部
分もある。その流れもほとんどなくなると、その辺りは地形図でも分かる通り、広いのっ
ぺりした空間である。コンパスが無ければ少し分かり難い所だ。木々をよく見透かしなが
ら北の方向へ進むとテープが見つかる。そして一番奥がT字路状になったコル。コンクリ
標識が埋設してあって、『能勢電』と刻まれている。電鉄会社は枕木の材料にでもするの
か、結構、山を持っているものだ。左方向にもテープがあるがこれは大正古道の峠に向か
うものらしい。
能勢電のコンクリート標識。いい目印だ

 さて、掃雲峰へはここで右(東)に曲がり緩斜面を登らねばならない。ヤブもなく何処
でも歩けそうであるが、能勢電のコンクリ標を目印にテープも巻かれているようだ。尾根
に出ると測量に使うようなアルミ製の赤白ポールがあり、北へ曲れ、すなわち尾根沿いに
進めと指示している。尾根には明快な切開きがあってほとんどアップダウンもない。素晴
らしい雑木林で、その木の間越しに西に深山高原が大きく、例の球形のレーダー雨量施設
が白く目立つ。そんな芽吹き前の雑木の林を進めば間もなく723mの標高点ピーク、5
年ぶりに訪れる掃雲峰の頂だ。

掃雲峰への尾根は清々しい雑木林

 掃雲峰にはほかに天狗山と書かれたプレートも混ざり、北と東に踏み跡がある。でもこ
んな感じだったっけ?どうも勝手が違うような。帰宅して調べてみたら5年前は北から上
がってきており、やってきた方向が違うのだった。おかげで当時とイメージがずれており、
すぐ近くに天狗岩があるとばかり思っていたのに無いものだから、200mばかり東へ探
しに行ったのだけれども天狗岩登頂は諦めてしまった。もう少し先まで行けば見つかって
いたはず...。惜しいことをした。(^^;

 再び、掃雲峰。誰にも会わない。シジュウカラの鳴き声がしきりにする。と思ったら、
府道を通るバイクの爆音がどこからともなく湧き上がってきた。嗚呼、艶消し...。

 戻ったハミングバードの臨時駐車場は入口が文字通り鎖で閉鎖してあるが、山桜が満開
だったので、花吹雪の下でコーヒーブレークと洒落こんだ。落ち着いたところで、もう一
つの目的地へ移動したら、例の場所にはまだまだツクシが一杯。しかし奇妙な形のツクシ
が...。鹿はツクシの頭だけを食べるらしい。軒並み坊主のツクシでありました。(笑)
それでも30分足らずでレジ袋六分目程度の収穫を得て帰路に着く。阪神も大勝して万々
歳。でも、昨日置き忘れて捜してもらって一度は手元に戻ってきた手帳をまたまた山に置
き忘れてしまったのは痛恨! 嗚呼、ついにボケが本格化してしまったか。情けない。近
いうちに回収にもう一度出掛けてみようか。(笑)



註)一週間後に再訪しました。『掃雲峰〜再び春の雑木林で遊ぶ』を読む

【タイムチャート】
11:55自宅発
13:10〜13:15ハミングバード臨時駐車場前(駐車地)
13:51掃雲峰南尾根の屈曲点
13:54〜14:15掃雲峰(723m)
14:37ハミングバード臨時駐車場前(駐車地)


掃雲峰のデータ
【所在地】京都府南丹市園部町
【標高】723m
【備考】 瑠璃渓の北に延びる山稜の主峰です。立木の為、山頂から
の眺望はありませんが、東にある天狗岩からは360度の
大パノラマが得られます。瑠璃渓からのコースや、天狗山、
天狗岩の稜線には切り開きと能勢電車の石標、テープ、赤
プラ杭があり目印になります。最近、瑠璃渓の北入口の大
河内に登山口のオフィシャル道標が立てられました。
【参考】
2.5万図『埴生』



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