ブラリのんびり金剛山 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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天気は良いのにまたまた今いちテンションが上がらないこの週末。前日から予定も立て ずに当日になんだかんだ言って、すぐに行き先が決まった試しは無い。で、ええい、面倒 と結局行きそびれると後で後悔することになるから始末が悪い。が、今回は比較的すんな りと行き先を決めた。すなわち1年ぶりに金剛山でブラブラすることに...。(笑) 曇ってはいるが、六甲も金剛も全容を掴むことが出来る。こういう時は雨も大降りはし ないもの。フロントガラスに水滴がつくこともあったがすぐに止む。曇り空の所為か、ハ イカーの数も少ないようだ。いつものように登山口前の茶店『福助』の駐車場に車を入れ る。おばあさんは今年も健在である。 去年は黒栂谷の四つ角の藤の花が満開だったのを思い出す。豆腐屋さんの角、千早本道 と分かれて林道を進む。シャクの細かい白い花もあるが、ちょうどウツギの類の最盛期を 迎え、ウノハナ、ガクウツギ、ヤブウツギ、マルバウツギなどがびっしりと花を付けてい る。緑もだいぶ濃くなって、しかもじっとりと湿り気を帯びた感じがする。 セトへの道を見送って、100mも行けばカトラ谷の入り口だ。幾つかの滝があり、こ の季節には涼しげなコースである。谷の分岐を右に更に左にと年々明瞭になる道を進めば 水場で、一組のご夫婦が休憩中である。湧き水で喉を潤し、古い砂防堰堤の左側を巻く。 この辺りはニリンソウが多いのだが、流石にこの時期には無い。もう無かろうとクリンソ ウの谷にもヤマシャクヤクの園にも寄らずに直進すると、このコースで一番きつい頂上直 下の急登だ。これが意外と長いのだ。立ち止まっては息を整えながら、六地蔵への道と合 流し左へ向かえば、国見城址の広場下の弁当広場に出る。 南大阪を眼下に昼食にしよう。国見城址のベンチはふさがっていたが、その上の広場に は空席がある。山頂の気温は13℃だそうだ。道理で汗で濡れたTシャツ1枚じゃ寒いは ず。ポケッタブルのヤッケを慌てて羽織る。 今日はやはり比較的人が少ないようで、トイレもそれほど混んでいない。転法輪寺の境 内に行くと、十三重塔の周りにはまだクリンソウが咲き、ニリンソウもチラホラ咲き残っ ていて、頭上ではカイドウが盛りを迎えているのだった。かなり気温が低い証左だ。 今日は花のチェックなので、千早園地の方へ足を伸ばす。こちらへ来たら必ず寄るのが 展望台。雲が低かったので大して期待していなかったけれど、意外や展望はまずまずで、 高見山から国見山に続く台高山脈や稲村ヶ岳や大普賢岳、弥山、八剣山と続く大峰山脈、 高野の山々がずらりと見えたのは予想外である。展望図と見比べながらしばし同定を愉し む。ひと段落着いたところで、ロープウェイの駅方面へ。いろいろな花が咲く散策路を探 すのに少し手間取ったが、一旦、下ってロープウェイの山上駅からあらためて香楠荘まで のシャクナゲの道を辿ることにする。ここで目だったのはニッコウキスゲ、シャクナゲ、 ヤマブキソウ、ニョイスミレなどであったが、とりわけフタリシズカが最盛期を迎え、到 る所で群落となって白い花穂を競いあっていたのが印象的なのだった。 再び、ビジターセンター前に出て、キャンプ場を横切ってダイトレ道に出る。伏見峠だ。 千早峠や久留野峠へ足を伸ばしてもいいけれど、夕方から用事もあることとて、素直に念 仏坂を降りることにする。水場ではヒキガエルの声がかまびすしい。沢沿いの草むらでミ ツバを摘みながら下る人もいる。 府道の出合。千早川の川原に数本のタラノキを見つける。誰も採らないのか展開し始め のいい芽が出ているではないか。トレッキングポールを目一杯伸ばして手繰り寄せる。な かなかうまくいかないが、そのうちに間が良く手繰り寄せられて、ナイフでスッパリ。し めしめ、今日の酒の肴が仕入れられた。(^^) (初めて自分の手でテンプラにした。旨か った。) 府道をポクポク歩いて30分ほどかかって登山口バス停に戻ってくる。いつものように 豆腐を土産に引き上げる。案外、人が少なくてゆっくり堪能出来た金剛山である。
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