あど川宝船温泉

平成16年 7月 3日(日)
天候: 雨
同行: 呉春さん、もぐさん
あど川宝船温泉全景



拝啓

 先般、白雲谷温泉の話をしたとこで、立て続けになって恐れ入りますが、今度は全く方
角違いの琵琶湖畔の温泉のお話です。

 梅雨時で、どこも雨。雨でも歩ける所となると、浅学なる小生にはあまり思い浮かばな
いのですが、この時期は湿原の花々が何かと話題になります。というわけで、湖北の西浅
井町、もう福井県に近い所なのですが、そこに湿原があると聞いて訪れてみました。

 その湿原の話は別の機会に譲るとして、その帰り、汗もかいたので温泉によっていこう
ということになり、お邪魔したのが宝船温泉です。R161を北から湖畔道路に入ったの
で、少し分かりづらく、地元の小母さんに聞いたりなんぞして、ようやく見つけました。
(R161を南から湖畔道路に入って北上すれば簡単だったようです。)

 建物の前がもう琵琶湖です。沖ノ島がうっすらと眺められます。ようやく見つけた肝腎
の温泉はうっかりすると通り過ぎてしまうくらい看板も小さく、これが本当にそうなのか
と思ってしまうほどでした。

 実は、ここは昭和40年に出来た一軒宿なのです。玄関が閉まっているので隣の売店風
のガラス戸を空けて訪うてみます。すぐにおばさんが出てきて、受付はここでしていると
の事。それなら、受付はこちらと張り紙でもしたらいいのにと思うところですが、その商
売気の無さがまたいいです。料金は750円。早速おばさん、裏の方へ案内してくれまし
た。

 狭い路地。それをはさんで内風呂こっち、露天風呂こっちと、離れています。お互いの
行き来は、一旦、衣服をつけないと行けません。まあ我々男はなににタオルを巻くだけで
何とか行き来できますがね。(笑)

 まずは、露天風呂。暖簾のかかった向こうに一畳ほどの狭い脱衣場。そしてその奥にこ
れまた3人も入れば満杯の方形の露天風呂がありました。しかし湯はよさそうです。黄土
色に濁った湯は金気臭い。それもそのはずかなりの鉄分を含むヒドロ炭酸塩泉です。浴槽
の縁も洗面器も椅子も錆び色がこびりついています。丁度よい湯加減。蔦の這う石組みか
ら湯が流れ落ちてきます。パラパラと雨が落ちてきますが気になりません。至福、至福。
Mさんと「貸切りですね」といい心持に浸かっていると、邯鄲の夢、外から声が。それも
大人数。若い衆が2人やってきました。内風呂にも数人との事です。何せ狭い風呂ですか
ら、湯船を明け渡して、簡単に体を洗ったあと内風呂のほうへ。ところがこっちはもっと
満員でした。(笑)4人くらいで満員のところ、6人は居たのかな?まあ、もう体は洗っ
てあるので湯船に浸かってみるだけなのですが。

 飲料用の湯が出ていたので試しに飲んでみます。と、これが猛烈に鉄の味。有馬の湯に
も似た感じでした。

 暑い。脱衣室には扇風機がありましたが、外に出たほうが涼しいので、早々に着替えた
後、表に出ました。相変わらず、雨はシトシトと。南へ下るほど雨脚の強まる中、大阪へ
向かいました。

 宝船温泉。まあ、わざわざ訪ねる必要もありませんが、湯質はなかなかいいです。何か
の折にでもどうぞ。でも水泳シーズンは外した方が。(笑)それではまた。
敬具


 あど川宝船温泉のデータ
【所在地】滋賀県高島市安曇川町下小川
【泉質】単純炭酸鉄泉
【温度】17℃
【効能】リウマチ、神経痛、貧血、皮膚病など
【備考】 目の前が近江白浜水泳場というロケーションにある一軒
宿「ことぶき」にある温泉です。内湯、露天風呂があり
ますが、いずれも3人も入れば満員という小さなお風呂
ですので、シーズンを外した方が無難です。
TEL 0740−32−1293



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