大岩ヶ岳で大ケーキオフ
 
平成17年12月25(日)
【天候】晴れ
【同行】別掲
Ca360mピーク付近から端正な大岩ヶ岳


 去年は丹波の虚空蔵山で行われたクリスマスケーキオフ。今年は低山徘徊派の面目躍如
たる北摂の名低山大岩ヶ岳が舞台。それまでの師走寒波も一服の小春日和にも恵まれ、参
加者は21名。見送りに参加された方もおられて、平成17年の掉尾を飾るに相応しく大
盛況の内に無事終了したのでした。

 北摂組はレオさんが車で行くというので、便乗させてもらうことにして、いつもの桃山
台駅西のロータリー集合。高速使えばものの30分でJR道場駅前である。9時。集合時
間の1時間前。勿論、まだ誰も集合していない。でも着いた電車からは、次々とハイカー
やクライマー連中が吐き出されてくる。その内、久しぶりの笹倉さんや、大加茂ファミリ
ー、nakaiさんらが見送りにやって来る。そうして予定通り10時6分着の電車を最
後に全員が揃い、賑やかに出発進行だ!

 駅から踏切を渡って右へ、武庫川沿いに荒々しい岩肌を見せていた不動岩の麓を歩いて
いく。今日は風がなく、朝日が当たると麗らか。しかし、まだまだ消え残った雪が民家の
軒先に白く、日の射さない部分は道もアイスバーン状だ。道端の柿の木には、誰も採るも
のもいないのか透明な飴色のつやを湛えた実が鈴なり。手の届くやつを一つ失敬。生成り
の干し柿だ。甘い。

 浄水場付近で左にカーブ。右手は武庫川支流の波豆川。水面は完全に凍りついている。
それを見て忽ちタイムスリップ。子供時代に戻る人が数人。勿論、小生もその一人。(笑) 
手近な石を拾って投げ込む。石は音立てて氷を転がるばかり。よほど分厚いらしい。

貯水場前の駐車場で準備

 車で先行した人もいるので、千刈ダム(地形図には千苅ダム)敷地前の駐車場で再集合。
あらためて見れば見慣れたいつもの顔、お久しぶりの顔が揃っている。

 川とフェンスの間の雪を被ったコンクリート道をしばらく進むと、立派な千刈ダムが見
えてくる。5年の歳月をかけて大正8年(1919)に完成した高さ42mのダムである。
その前に架かるのは羽束橋。下を流れる川は地図上は波豆川なのに、欄干には何故か羽束
川と彫られてある。「はてさて?」
波豆川の左岸に渡って登山口へ向かう

 橋を渡って対岸に出、100mばかり川下に下った辺り、人工の放水路のフェンス沿い
にコンクリート道がある。放水路の換気筒が目印。放水路は直ぐに小さな沢になる。道は
谷筋なのでほの暗く雪が残る。岩の露出した坂が凍てついて滑るので、念の為、アイゼン
を装着する。

 神戸市水道局の略らしい「神水」と彫られたコンクリ標識の立つ所で沢を渡る。忘れ物
を取りに戻る人が居たり、その間にアイゼンを外す人も居て、この付近で時ならぬ大休止。
常緑広葉樹の目立つジグザグ道を登り、尾根筋へ出るまで結構時間をかけることになりま
した。(笑)

 尾根筋に出ると時折、千刈ダムの貯水湖の緑色の水面が見えてなかなかの景観。そして
アカマツに混じって、ミツバツツジやヒサカキ、ネズミサシ、リョウブ、ソヨゴなどが混
生する北摂ならではの明るい登山コースである。少し無粋なのは両側にずっとPPテープ
が張られていたこと。マツタケ時期の登山路以外は立入禁止にした名残なのだろうか。
「でも、神戸市の管理で私有地でもないしねぇ...。」
右に帰路に使う道を見送って、左の山腹を巡る道を採る。広くて良く踏まれた道はダム湖
を造った時の作業道だったのかもしれない。

 周回路と尾根道の分岐を一寸行き過ぎたのはご愛嬌。分岐に戻ると、尾根筋へ上がる道
に「大岩岳」の手製プレート。それに従って斜面を急登する。登るごとに展望が広がって
いく快感がある。南に大きく六甲山塊が広がってくる。西には三田の新興住宅地。有馬富
士もヒョッコリ顔を出している。一気に斜面を登り小さなピークに行き着くと、ようやく
手前の偽ピークの向こうに大岩ヶ岳の存外鋭いピークが見え始める。山頂には複数のハイ
カーの姿が。
「混んでそうやねぇ」(笑)
神戸市と三田市の市境にあたる為か、登山路には所々に石標が埋まる。偽ピークを過ぎ、
鞍部へ下って登り返し、最後の岩がちの急斜面を喘ぐと、見覚えある狭い山頂に飛び出す。

 山頂は6年前に初めて来た時と変わらぬ好展望で、ことに北側の眺めや良し。こんもり
とした布見ヶ岳から天狗松。羽束山から大船山、千丈寺山、大野山、高岳、剣尾山と続く
北摂の山々や丹波の山々が一望。東には木の間越に古宝山。東大岩ヶ岳の山並みも結構良
さげ。

千刈水源池の向こうは左に羽束山
中央奥に大船山(大岩ヶ岳山頂から)

 狭い山頂では5、6人のグループが昼食のまっ最中。そこへ20名以上の新参が現れた
ので、一気に混雑。食事中の方々にはさぞやご迷惑であったろう。遅れていることもあり
早々に南方向に向かって下山である。この南のルート、思い出した。7年前に歩いたルー
トだ。やや暗い谷あいに下りて西に50mほど進むと、「東山橋」と書かれた私製プレー
トの辻だ。7年前はここを川下川(境野)方向へ進んだけれど、今日は反対方向へ。湿地
と他の山行記に書かれている平坦地は乾いており、元気のないササに小さな赤い実を一杯
つけた木と、ノイバラに似た棘のある低木の原である。
「昼食はまだかいな」
そろそろ腹の虫が騒ぎ出してきた。まだかまだかと湿地?から更に進んだ先に、お誂え向
きの南向きのザレ地があって、先行メンバーが荷を降ろしている。やっと待望の食事タイ
ムだぁ!

 「待ってました!」
ケーキオフのメインイベントの始まり。レオさんが担いできたブルーシートに、皆さんが
持参したお菓子に自家製クッキー、チョコレート。ワインに地酒、ブランデーに焼酎。出
るわ出るわ!そしてNさん特製の餃子スープは、当人が折角作った鍋をひっくり返すとい
うオマケ付き。(Nさん、ごめん。m(_ _)m でも非常に美味かった)
ワーワー言いながら記念撮影。イノシシもびっくり。半径1km位、声が響き渡っていたん
でないかい?と思えるくらい盛況でした。

小春日和の中、さあ、宴会の始まりだ

和気藹々と談笑

 宴会は2時間近くに及び、気がつけば3時前だ。夕方からは本物の忘年会がある。そろ
そろ下山しなければ...。ザレ地を南へ向かうと

 更に広いザレ地で、やや分かり難い。先行者も戸惑うのであろう、雪の上に足跡が錯綜
している。少しあちこち探すと、西南方向にPPヒモが木に結びつけてあるのが分かる。
コシダが深い部分や、狭いが深く掘れた所もある。日は早、西に傾いて赤っぽくやや暗い。
ややきつい下りもあるが直ぐに落ち着いて、見覚えのある白いPPテープが見えてきたと
思ったら、往路の尾根道に合流する。後は、一気に登山口へ戻るのみ。凍っていた雪も溶
けてシャーベット状。あっという間に登山口。駐車場には15時20分。ケーキオフの現
場から30分の道のりであった。

 今年も無事締めくくることが出来た。この1年、お付き合い戴いた皆さん有難うござい
ました。気さくな山仲間。また来年も宜しくお願いいたします。m(_ _)m

 諸般の事情で残念ながら夜の宴会はパス。残念やあ。後ろ髪をひかれる思いで引き上げ
る小生でありました。(^^;


■同行: ukkiiさん、呉春さん、研さん、GORYUさん、幸さん、谷口さん、
     だっちゃん、たぬきさん夫妻、たらちゃん、ととろさん、nanaさん、
     なつみさん、二輪草さん夫妻、のりかさん、宮本さん、萌木さん、もぐさん、
     レオさん(五十音順)

【タイムチャート】
8:30桃山台駅西ロータリー(集合地)
9:00〜10:15JR道場駅(現地集合地)
10:40〜10:50千苅ダム駐車場
11:02大岩岳登山口
11:05〜11:25大休止(アイゼンつけたり何やかや)(^^;
12:05登山道分岐
12:30大岩岳西のCa360mピーク
12:40〜12:45大岩岳(384.1m 三等三角点)
13:05分岐(境野・川下川ダム方面と千苅ダム方面)
13:15〜14:50山頂南西700m付近の裸地(昼食&宴会)
15:00登山道分岐
15:20千苅ダム駐車場


大岩ヶ岳(大岩岳)のデータ
【備考】読図の練習に大岩岳をご覧ください
【参考】
2.5万図『武田尾』



■大岩岳ケーキオフルートGPS軌跡(罫線は10秒=約300m 国土地理院、カシミール
 を利用しました) 先頭へ

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