播州三草山〜好展望尾根一巡り | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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三草コースの尾根道から眺める 三草山(左奥)と376m峰 |
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土曜は雨。その雨が夜半遅くまで残った為、ということもないけれど、日曜の朝、もう 少し寝ていたいなぁ。というような気分。それで布団を離れたのがようやく7時半。雨は 上がっている。(もう遠出は無理だなぁ。) でも、展望の山へ行きたい。それも周回できる山。そういえば丹波のたぬきさんのHP に播州の三草山が載っていたっけ。とりあえず、行ってみるか。 三草山へはこれで三度目。今回は鹿野コースと三草コースを繋いで周回を目論んだ。鹿 野に車を置き、昭和池へ抜けて三草コースで山頂へ。そして鹿野コースで下って駐車地へ 戻るという経路である。途中のコンビニで食料を仕入れ、中国道を急ぎ、県道を下久米で 折れ、鹿野コースの駐車場。先行車は2台。 駐車場の奥に畦道がある。本来の登山道への近道らしい。廃屋を右に見て、田の畦を通 れば、登山道標識があって、凡そ50m左に向かえば本来の登山道に合流する。石混じり の洗掘された道は間もなく鹿野コースと昭和池コースとの分岐に出る。ここが周回のスタ ート地点でありゴール地点でもある。まずは左の昭和池方面を目指す。
細い沢が道兼用になっている。しかもヒサカキやソヨゴなどの常緑樹が多く、やや暗い印 象がある。イノシシだろうか至る所に掘り返し。 西へ向いていた道は、233mピークに当たると緩やかなカーブを描いて北に向かいだ し、緩やかな上り勾配が今度は下りになると、涸れ沢に突き当たって左に折れる。昭和池 の畔に出たらしい。沢を渡って直進する道もあるが、これは昭和池の岸に沿う道であろう。 ここは左に折れてしばらく、昭和池の全貌が見渡せるようになって少し驚いた。水がほ とんど無いのだ。一寸、荒涼とした世界。本来の道は池の形に沿ってくねくねと曲がって いくので、適当な所でショートカットしてやろうと池の中へ降りる。池の擂り鉢状の形状 とゴロゴロした石に砂、赤土で滑って歩き難い。転倒したら水にドボンは間違いない部分 もあって、少し注意が要る。流入する沢の為に深くえぐられた箇所が出てきたので、これ 以上はと諦めて、適当な辺りで岸に上がると、すぐに周回路である。大きな一枚岩の上を 歩いて行くと立派な記念碑。その先がダム堰堤。後から考えれば堰堤を渡って向こうの山 肌に取り付けばよかったのだが、下にあずまやを見つけて堰堤の取り付け車道を降りて行 ってしまった。(笑) 取り付け車道を封鎖するパイプに何やら張り紙。曰く「水不足で当面、休止・・・」云 々。どうも渇水で水上バイク遊びが出来ないらしい。道理で静かなのだった。 あずまやの前には近畿自然歩道の案内図が設置されている。一息入れて目の前の岩山に 取りつく。しかし前回のようにはそのまま登らず、左にトラバースして正規の道に出る。 幅広のダート道をそのまま突き当って右へ折れる。林の中のゆるゆるとした坂道。5月に はタニウツギが咲きこぼれる道だ。更にさっきの岩山からの道を合わせた辻が三草コース の取り付きである。山頂まで1.9kmの道標がある。 流石にこちらは三草山のメインルート。もう降りてくる人がいる。ベンチのある台地で 休憩中のご夫婦を追い抜いて、とりあえず277mピークへとコンクリート疑木の階段で 高度を稼ぐ。時折吹く風は少し寒いくらいなのにもう汗が顔から滴る。陽が射せば暑さは 尚更だが、幸い薄曇り。高木が無いので展望は登るほどに広がっていく。東側に鹿野コー スの尾根筋と昭和池。西北には荒々しい数曽寺山塊と277m標高点ピークはなかなかの 展望。ほんの低山なのにそこそこ高度感もあり、ずっと尾根道を楽しめるのがこの三草山 のいいところである。
一旦下って、しばらくは平坦な道。前方に次にこなさねばならないCa370mピークや 前座の小ピークが蟠っている。尾根筋に付けられた小道が白い。道脇には所々に丈の低い 萩が赤紫の花をつけている。耳掃除のボンボリみたいな花はコウヤボウキ。他にはネズミ サシ、ミツバツツジ、アカマツ、コシダが目立つ典型的な地味が痩せた尾根筋の植生であ る。登りでは岩場や鎖が設置されているが、使うほどでもない。
再び鞍部に下りて登り返す。小笹混じりになり、木々の向こうから何やら人声が聞こえだ したと思ったら、ポッカリ山頂に飛び出した。方位盤、三草山神社の祠、三角点。それら を取り巻いてベンチが設置された明るい山頂である。祠の裏に三草山城の石碑。これは今 まで気づかなかった。
つも空いていたのだが、丁度昼時で、正午を過ぎる頃には、幾組かのパーティがやってき て、べンチはどれも空がなくなってしまった。尤もベンチでなくともいい場所はいくらで もあるのだけれど...。 当方は鹿野コースの降り口横のベンチに陣取る。湯を沸かす間に景色を楽しむ。相変わ らずの展望で、双眼鏡を持参した甲斐があった。そのお蔭で雄岡山、雌岡山の向こうに明 石海峡大橋の大橋脚と淡路島それに瀬戸内海を確認する。北は樹木が成長して視界が良く ないが、清水寺のある御嶽山、西光寺山。アンテナのあるのが篠ヶ峰とすれば、その奥は 千ヶ峰らしい。東には遠く千丈寺山や羽束山らしき三田の山々、近くは東条湖ランドの観 覧車やジェットコースターが指呼。広い東播平野だが、こうしてみるとゴルフ場だらけで あるなぁ。おっと、お湯が沸いた。カップラーメンを啜るとするか。 またまた1時間も山頂にいた。こうして所在なげに山頂にいるのもいいものだ。入れ替 わり立ち代りして、山頂のメンバも入れ替わった。そろそろこちらも下山。 繁みの中の一本道。5分ほど歩いた小広い場所が畑コース、鹿野コースの分岐。山城の 建物か何かがあったような雰囲気の場所。鹿野コース3.1kmの道標。 分岐からは一気に下って376mピークへ登り返す。ここは一枚岩の峰で展望良好。東 西南方向が遮るものなし。潅木の根元にリンドウ発見。 南へ向かっていた尾根が西向きに変わる。今度は三草コースの尾根筋が見事に眺められ る。そうして数脚のベンチが置かれた場所を抜ける。
群落の中らしい。蜂でも出てきそうで今日は探さずに通過。(^^; 坂道、平坦路を幾度か繰り返し、徐々に高度を下げて233mピーク。加東郡消防組合 の火の用心の赤い円盤を見て南に折れる。しばらく歩けば平成6年建立の三草山神社の鳥 居。ベンチのある岩の展望地はすぐだ。 二年前に来た時とそっくり同じベンチに座って、一息入れる。汗を拭いて好物のみたら し団子を頬張る。広い平野に雄岡山、雌岡山が船のように浮かんでいる。立って眺めると 左手に良く手入れされた茶畑。二年前には朝光寺からあの茶畑まで歩いてきたのだった。 やや?ツクツクホウシの鳴き声がまだ聞こえる。 後は午前中に歩いた昭和池の分岐までは数分の距離である。更に数分歩けば、登山口の 駐車場に着く。残った茶を飲み干し、シャツを着替えてすっきりする。空は何時の間にか 秋晴れに。道路が混まぬ内に帰るとしようか。爽やかな三草山周回の余韻に浸りながら駐 車場を後にする。三草山。いつ来てもいい山です。
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