湯原温泉「砂湯」
平成16年 8月 5日(木)
天候: 曇り時々晴れ
同行: 単独
湯原温泉の無料露天風呂『砂湯』



 前略

 暑い日が続きますね。8月7日が立秋ですから、まだ暑中お見舞い申し上げますで良い
のでしょうね。

 余りの暑さに当方暫く山行きをやめておりましたが、やっぱりどこかへという欲求、如
何ともし難く、さりとていつもの大峰は台風とそれに伴う大雨で大変だしで、あれこれ検
討しておりましたあげく、ついに初志を折って前泊して遠出をしようと...。(笑)

 そんな大袈裟なものではないのですが、まずは手始めに中国地方随一の山へと向かうこ
とにしたのであります。その山行については、また場所を改めることにしますが、ちょっ
と前置きが長くなりました。

 さて、昼過ぎにふらっと出まして適当に西に向かいます。最初は吉川くらいと思ってい
たのが滝野社まで来てしまいました。信号が鬱陶しくなってきたので、そろそろという感
じで中国道に乗り、湯原ICで降ります。旭川に沿ってR313を暫く北上すると、左に
下って行く道がありますが、そのまま道なりに行くと旭川に沿った湯原温泉の温泉街の真
ん中に出ます。

 まずは河原の無料駐車場に車を置きます。おもむろにタオル一つを肩に掛けメインスト
リートへ。

 懐かしいですね。というのはここは十数年前、確か昭和62年でしたか、に当時新車の
スプリンターで家族で初遠出した時に湯原温泉に泊まったのです。取付け道路や旅館の建
物などは変わっていますが、基本的な道筋は昔のまま。射的場があります。サンショウウ
オのいけすがあります。張られたビラを見るとストリップ劇場もまだあるらしいですな。

 川沿いの奥まった所に巨大なダムがありまして、その直下が湯原温泉名物、有名な『砂
湯』です。ここでも十数年前のエピソードがあります。旅館の人に勧められて夜9時頃で
したでしょう。連れだって砂湯に向かいました。ここは男女混浴、扉も無い脱衣所に裸電
球。夫婦で浸かっていると、初老の小父さんが話しかけてきます。その内、かみさんが後
へ下がったりするので変だなとは思ったのですが、後で聞くと触られたんだとか。触るに
事欠いてうちのかみさんを触るとは。よっぽど女性が珍しい生活をして居られたのでしょ
うか?(瀑)そういえば、おふくろには触れなんだなぁ。ちゃんと選んでるんやぁ。(笑)
毎週、来てるとか云っていたので、こういうことで愉しんで居られるのでしょうなぁ。

 さて、風呂は三つあって、それぞれ『長寿の湯』、『美人の湯』、『子宝の湯』と名付
けられています。なぜか長寿の湯のみに東屋があって、それも一番熱い湯でした。三つと
も岩風呂で、湯船の底は玉砂利。これがまた足の裏を刺激して気持ちいい。その玉砂利か
らプクプクと泡が立って上がってきます。きっと湯が湧いているのでしょうね。熱い部分
がありますから。物の本に拠れば、砂を吹いて湯が湧いてくるから『砂吹き湯』詰まって
『砂湯』になったそうです。湯は無色透明で無味。湯の中には適当な岩が置いてあって、
座ると頗る具合が宜しい。川の流れを見つつ、カジカやヒグラシの鳴き声を聞きつつ、流
れる雲を眺めつつ。いや、癒されますなぁ。

 流石、温泉番付の西の横綱。気持ちよい湯が沸いて究極の掛け流し(毎分5.7トンと
か)。しかも無料。こんな湯に毎日浸かれる人が羨ましい。そんな気のする砂湯でありま
した。こちらにお越しの節はちょっと立ち寄ってみては如何でしょうか?

 それではまた。厳しい暑さが続く折り柄、お体自愛頂きますよう。
草々 

★『砂湯』は地元の方々の尽力で保たれています。マナーを守って入浴したいものです。

 湯原温泉「砂湯」のデータ
【所在地】岡山県真庭郡湯原町
【泉質】アルカリ性単純温泉
【温度】49℃〜51℃
【効能】神経痛、筋肉痛、五十肩、慢性消化器病、疲労回復など
【備考】 温泉番付で西の横綱といわれ、美作三湯随一の湯で、片
目の大蛇が湧き出る湯で矢傷を治していたことから発見
されたという伝承があります。十数軒の温泉が並ぶ街の
風景はなかなかの風情で、中でも無料露天風呂の砂湯は
湯原ダム直下の旭川の河原にあり、お薦めですが、男女
混浴、水着着用禁止の為、女性には少し勇気が必要かも
知れません。米子道湯原ICからすぐです。
湯原町観光協会 TEL 0867−62−2526



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