入之波温泉「五色湯」 | ||||
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入之波温泉「五色湯」全景 |
前略 今年は夏が遅く来た感じですね。連日の熱帯夜。でも蝉の声が聞こえない「真夏」とい うのも不思議なものです。というわけで守備範囲の低山にも行く気にならず、涼しさを求 めて4年ぶりに大台ヶ原へと出張ったわけであります。お陰で1500m越えの山稜散歩 は涼しく、眺望も堪能できました。 さて、帰途の汗流し。大台ヶ原付近には結構、温泉があるのですが、今回は入之波温泉。 ここはオープン間もなくの時期に親父を伴って来たことがありますが、露天風呂が出来た とか風の便りに聞きましたので寄ってみたわけです。でも残念ながら露天風呂は一つで、 しかも今日は生憎、14日の偶数日で露天風呂は女性側でした。(^^;) 国道からダムの堰堤を通り、湖畔沿いに東へくねくねと進みます。トンネルを二つ三つ 抜けると小さな集落があって、そこが入之波の集落。随分奥まった感じがするのですが、 ここからまだ奥まった所が筏場。昔は伐った木を筏にして流した場所なんでしょうね。と ころが更に山中に分け入った辺りには三之公という所があって、後南朝の末裔が隠れ棲ん だ所と谷崎潤一郎の「吉野葛」に書かれています。ロマンですねえ。一度行ってみたいで すね。 この前来た時より駐車場が広げられた様です。沢山の車が来ていましたが、路上駐車は ありません。玄関を入ると、左が売店で右が受付。ロビーは奧がガラス張りで緑に覆われ た山が借景になり明るい感じです。風呂は一階下に降ります。風呂は浴槽にサワラを使っ た「ほたるの湯」と岩風呂の「かじかの湯」の二つ。露天風呂は「かじかの湯」の方です。 浴場はそれ程大きくもなくって感じで、湯船は7,8人位の大きさでしょうか。湯はや や白みがかった感じです。もう一軒ある「山鳩湯」は黄色い感じでしたので、泉質が異な っているのでしょうね。癖のないサラッとした感じであんまり印象に残る風ではありませ ん。でもカルキ臭がないのは嬉しいですね。 丁度良い湯加減。筋肉のこりをほぐして浴室を後にしました。何か手土産でもと売店を 覗きましたが、コンニャク500円、一寸高いなあと何も買わずでした。(笑) 涼みがてら表に出てみます。自販機のお茶で渇いた喉を潤します。流石に山深い場所。 涼風が吹き抜けます。ゆっくりと秋は確実に近づいているのでしょう。ススキが綺麗な穂 を出しています。林の中では季節はずれのミンミンゼミが弱々しげに鳴いていました。 一度お会いしたいものです。それではまた。 草々■シャンプー、リンス完備ですが、タオルは持参下さい。
入之波温泉「五色湯」のデータ | |
【所在地】 | 奈良県吉野郡川上村入之波292−33 |
【泉質】 | 単純泉 |
【温度】 | 25.9℃ |
【効能】 | 神経痛、関節痛、リウマチ等 |
【備考】 |
吉野川に作られた大迫ダムで堰き止められたダム湖の畔に あります。温泉の歴史は古く、近くに東熊野街道が通じて いるので、元禄時代から湯治客が通ったと云います。入之 波の奧の筏場は大台への登山口の一つで、温泉施設は宿泊 可能ですので、一泊しての大台登山もいいでしょう。最寄 りまで奈良交通バスがありますが、本数と時間を確認して 下さい。 TEL 07465(4)0777 |