海の見える露天風呂〜久美浜シーサイド温泉
平成15年11月22日(土)
天候: 曇り
同行: Aさん
久美浜シーサイド温泉の海の見える露天風呂



 前略、ご機嫌いかがでありましょうか。

 私事で恐縮ですが、毎年、この時期、恒例で職場の方々と一泊で蟹を食べに行きます。
香住方面が多いのですが、今年は趣向を変えて久美浜。久美浜近辺は温泉が多いのです
が、インターネットで調べるとシーサイド温泉というのが目に留まりました。と、
「ありゃぁ?ここ知ってるわ」
それもそのはず、数年前に家族で宿泊したことがあるんですもの。家族揃って一泊旅行
もままならない薄給のサラリーマンが、なんと豪勢なとさぞいぶかしまれる事でしょう
が、実は職場近くの飲み屋の抽選で一等十万円の旅行券が当たったからなんですわ。

 さて、お目当ての温泉は民芸風旅館「へきすい苑」の内湯なんですが、日帰り客にも
解放されているらしいのです。何はともあれ建物前に車をとめて案内を請います。

へきすい苑玄関

 若い従業員の女性が出てきました。
「入浴できますかぁ?」
「はい、どうぞ。ごゆっくり」
てなわけで、フロントで料金500円を支払ってロビーに上がります。玄関右には大き
な囲炉裏に自在鉤。梁はちょうなで荒々しく削っただけの一抱えもある太さ。それもそ
のはず、移転したお寺の庫裡だったんですと。いいですねえ。日本家屋は。

 海に面した部屋が並ぶ前の廊下を渡って奥に進むと暖簾が懸かっています。
「おおっ!誰もおらん。貸し切りでんなぁ。こらええわ。」同行のAさんとにんまりと。
ぐわらりっと引き戸を開けると、ガラス張りの内風呂。数寄屋風とでも云うのでしょう
か。東屋風とでもいうのでしょうか。ここも木造なのがよろしい。

ガラス張りの内湯。露天風呂はガラス戸の向こうです

 湯船は岩風呂です。湯の中を通ってガラス扉を開けるとここも岩を重ねた露天風呂。
朝方や午前中の強い風の所為でしょうか、お湯の表面には松、紅葉の枯葉や小さな木の
枝が浮いていますが、これも一興です。湯は無色透明。癖が無くカルキ臭がないのがい
いですわ。
 しかし、眺望絶佳ですな。海がすぐそこなんです。穏やかな久美浜湾には蠣の筏。向
こう岸はゴルフ場ですね、歩く人がゴマ粒のように見えます。でも振り向いた時、従業
員の寮かなんぞの今風の建物が見えるのは興醒めですがね。いやあ、開放感満点。火照
った体に海から吹く冬の寒い風がなんとも心地よいですね。最後に内湯に入って上がり
ました。

 久美浜温泉「湯元館」も広くていいですが、ゆっくりするならこちらでしょうね。料
金も500円と廉価で値打ちものです。

 また、新しい情報があったらお手紙致しますね。それでは寒暖の差が激しい折り、お
体大切に。
草々
■シャンプー、リンス完備ですが、タオルは持参下さい。

 久美浜シーサイド温泉のデータ
【所在地】京都府熊野郡久美浜町湊宮
【泉質】塩化物硫酸塩泉
【温度】42.2℃
【効能】神経痛、関節痛、筋肉痛、五十肩、痔疾、冷え症等
【備考】 京都府の最北端、丹後半島の西の端に近い久見浜湾沿い
にある旅館「へきすい苑」にある温泉ですが、日帰り客
にも開放されています。久見浜湾のすぐ側にあるので眺
望が良いのは特筆物です。
TEL 0722(83)1233



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