深山〜今年も春の息吹を求めて

平成14年 3月17日(日)
【天候】 晴れのち曇り
【同行】 カミさん、三女朋加
暖かさにヒョッコリ顔を出した土筆


 3月に入って急に春めいてきたようだ。暖かい日が続き、今年は例年になく桜の開花が
早い。福岡では10日も早い開花宣言。家の近くのユキヤナギも白い花の滝。いつもなら
4月10日前後に行く土筆採りも、今年は早めに動き出した方がいいかもということで、
この日曜、かみさんと三女を連れて出かけました。結果、流石に旬には若干早いようでし
たが、それでも酒の肴には十分な量を頂きました。ついでにフキノトウも....。(^_-)

 早めに昼を済ませていつものようにR173で北上する。能勢に入ると、農家の軒先の
梅や桃の花が満開。車の中迄匂ってくるよう。

 はらがたわトンネルを抜け瑠璃渓方面に入り目的地へ。車を止めてドアを開けた途端、
すぐ近くで春を実感させる今年初聞きのウグイスの声。ヒバリの様な甲高いややせわしい
声もする。標高700m。肌寒さが残るのではないかと思えば、なんのなんの。風もなく
うらうらと思わず居眠りしたい程である。オオイヌノフグリの群落もサファイア色の宝石
をまき散らしたようで、オドリコソウも淡いピンクに染まっている。

名前とは裏腹に青い可憐な花を咲かせるオオイヌノフグリ

 お目当ての土筆。いつもならすぐ見つかるはずだのに、目を皿にするが無い。やっぱ少
々早かったかもなぁ?一瞬諦めかけたのであるが、日当たりの良い所をもう少し探してみ
ようと少し場所を移してみると、あな嬉しや、ありました!今日出たてのような若い土筆
が。こういうものは一つ見つかると次々見つかるもの。時間はかかったが、卵とじにする
には十分な量の収穫である。

 そこここに鹿の糞。丹波、北摂辺りは鹿が増えて作物を荒らすので、今、特別に駆除し
ているそうだが、我々第三者には無責任の誹りは免れまいが、野生動物が多くて自然がま
だ残っていると感じられるのは嬉しいものだ。
 
 折角なので、おやつは深山山頂でということでぶらぶらと歩いていく。相変わらず雑木
のいい山だ。南のピークの笹原も、心なしか青みを増した風情。だが、車道横の桜は鱗片
に覆われてまだ蕾も見えない。

 レーダー雨量観測所の舗装路から南のピークへの向かう道に入ったすぐのところに、い
つの間にか切り開きが出来ている。クマザサを刈り取って、所々に赤い布。点々とコンク
リの府境界杭があるので、それを明確にする為のものなのかも知れない。コンクリ道は風
情がないので、こちらを辿って山頂へ向かう。壊れた雨量計測施設の横などを通ってなだ
らかに登って行くと観測所手前の広場に出る。今日もラジコン機が数機、薄日の射す空を
飛んでいる。
南の笹のピークから頂上迄、新しい切開きが出来ていました

 水色の観測所の建物から深山宮のある頂上に立つ。しかし今日は黄砂で視界は良くない。
多紀アルプスもうっすらとしか姿が見えない。

 山頂広場の東向きのベンチに座って持参したおやつを頬張る。天狗山から半国山が伸び
やかにうねっている。ふと足許に目をやると、フキノトウだ。東の斜面に沢山顔を出して
いたので、天ぷら用にこれも収穫させてもらうことにする。

 ウィーンと唸るラジコン機のエンジン音とカラスの声は艶消しだが、それ以外は時折聞
こえる小鳥の声のみだ。
 
 日が陰ってきた。灰色の雲が西北の方角から近づいてくるようである。そろそろかなと
引き上げかけると早くもぱらぱらときた。大降りせぬ内と急ぐ。右手には高岳、大野山。
前方に横尾山の大きな姿を見ながら、車道ゲート前の広場へ戻る。もう4時。さっき止ま
っていた1台の車ももう引き上げたようだ。
 
 いったん上がった雨は、能勢町栗栖のスーパーで買い物する頃には、本格的なにわか雨
に。でも幸い10分ほどで上がった。渋滞を嫌って、妙見から高山経由の山越えで帰る。

 帰宅するとTVのニュースで今日の最高気温20℃。4月下旬並であったという。春間
近を思わせるの深山散策の一コマでした。

【タイムチャート】
計測していません



深山のデータ
深山」、「春未だ浅き深山点描」等の山行記を参照下さい



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