今年も可憐なサギの舞い〜地黄湿地

平成14年 8月 8日(木)
【天候】 晴れ時々曇り
【同行】 単独
舞い降りるサギに似た姿にさも似たり


 ここのところ気管支の調子が悪化。断煙して4年になるのだが、それもこれも原因は過
去のタバコの吸いすぎ。皆さん気を付けましょう。(笑)

 そんなわけで暫時自重していたけれど、ようやくの回復基調。一昨日はリハビリ兼ねて
箕面の滝の夜間ライトアップの見物。水量は雨が降らない為に少な目だったが、白いライ
トに照らされた水柱は幻想的。その滝へ降りていく道すがら、猿たちが道端の柵に乗っか
って寝ている。親子連れの雌ザルが多い。暗いので至近距離に近づく危険性があるので要
注意だ。

 さて、肝腎のリハビリだが少し息切れしたものの何とか歩けたのに気をよくして、もう
一寸長い距離を試すべえと、そろそろサギソウが咲いてそうな例の湿地へ、暑い最中、足
を向けたのである。

 R423沿いのコンビニで1Lのお茶とサンドイッチを購入して、峠から林道に入る。
少々道幅が狭くなったのでは?と思えるほど左右から緑がせり出している。今日は新しい
高圧鉄塔を抜けた辺りに車を置く。今日は立秋。心なしか青い空に浮かぶ雲も秋めいた感
じがして、吹き抜ける風も涼しい感じがするのは気のせいだろうか?右カーブを曲がると
直ぐに湿地。暫く雨が降っていないにも関わらず、湧水の量は変わらない。相変わらずヒ
ツジグサが茂っている。周囲の白いノリウツギの装飾花が眩しい。湿地の保護柵沿い、こ
の前咲いていたママコナはもう無いが、別の木陰にひっそり咲いている。サギソウはどう
だろう?木橋に立って見回すと、スゲのようなイネ科植物の間にちらほらと白い姿が浮か
んでいる。
「おおっ!咲いてるやん。」

 合わせて20輪位だろうか?華麗なサギの舞い。しかし、他の湿地性植物はまだのよう
で、ミズトンボ、サワギキョウの花は見られなかった。

可憐なサギの舞いをご覧下さい

 ミズゴケが繁茂する辺りはマムシの巣窟のように思える。その蛇が好むカエルがぴょん
と慌てて逃げ去る。
「出そうや」
念の為、トレッキングポールで地面を叩きながら移動する。

 去年、サギソウが咲いていた場所へ行ってみる。しかしどうしたのか今年は見あたらな
い。スゲが寝ている部分が点々とある。誰かが歩いた痕跡らしい。余り踏み固めて乾かし
てしまうと....。しかもキジウチの痕跡まで残してある。同一犯人かどうかは分からぬが、
林道から丸見えじゃんか?
「こんな場所でようやるわ」

ノリウツギの装飾花と両性花

 車に戻る。林道の端にハギが早くもピンクの花を付けている。それを眺めようと近づく
と雑木の木の葉にアマガエル。その保護色はとまった葉の色に見事に調和している。が、
見慣れたアマガエルとは何かが違う。例の如くションベンをかけられながらも、ヒョイと
捕まえると指がえらく長い。下腹部もやや赤みを帯びていて体も少し大きい。シュレーゲ
ルアオガエルらしい。生きたのを見たのは初めて、三女の土産にしようとも思ったが、可
哀想だしなぁ。デジカメに納めてもいることだしと無罪放免釈放する事にしてやった。

木の葉に見事に調和したシュレーゲルアオガエル

 今年も見られたサギの舞い。来年も無事見られるようにと願わずに入られない。くれぐ
れも荒らさないようにしたいものです。

■湿地周辺は許可なく動植物の捕獲採集が戒められています。

【タイムチャート】
 計測していません


地黄湿のデータ
サギソウ涼やか雨上がりの地黄湿地を参照下さい
【参考】2.5万図『妙見山』



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