滝野温泉「ぽかぽ」

　拝啓

　残暑予報はどこへやら。大分秋めいてきましたね。他の季節ではそうでもないのに、夏
から秋への季節の移ろいは寂しさが募りますね。人生の峠を越えて下りにかかることを、
知らず知らずの内に連想するからでしょうか？
　
　いや、挨拶が長くなってしまいました。今日の落とし文は滝野温泉「ぽかぽ」からです。

　日帰り温泉に関する某単行本を見ていたら、新しくて、露天風呂が大きくて且つリゾナ
ブルな温泉が目につきました。それが滝野温泉です。名前は前から存じていたのですが、
今日、カミさん孝行で訪問してみました。

　中国道は滝野社ＩＣで降ります。南へ行けば以前お世話になった夢園温泉です。今日は
北へ、まずは播磨中央公園を目指します。その間、加古川を渡ったあと、ちょっと間違っ
て、ＪＲの滝野駅へ出てしまいました。直前の交差点を右へ行ってしまったようです。戻
って、ＪＲ線路を跨いだ高架橋を渡って左折します。後は道なりに行けば滝野町役場の前
を通って播磨中央公園です。この公園は県立公園だそうで、広大な敷地を有し、バラ園が
有名なのだそうですよ。

　この辺りから、「ぽかぽ」の案内板が多く出てきます。やがて、右手に新西国札所で南
北朝時代の古戦場でもある光明寺の山が見えてきます。と、老人ホームの瀟洒な建物の向
こうにそれらしき建物が見えてきました。道路にガードマンが立っていて、手前の駐車場
に車を入れる様に合図します。駐車場は未だ空きがあったので、まあまあの入りかと思い
きやここは第二駐車場であって、広い第一駐車場は満杯だったのでした。

　建物に入ってそれは実感されます。ロビー、そして奥のテーブル、座敷とも沢山の人で
した。自販機で入場券を買い、下駄箱の鍵と共に受付に渡し、ロッカーの鍵を貰います。
何か１度入場すると何度でも入湯出来るシステムのようです。ここでもポイントカード制
を敷いているようで、私は断りましたが、カミさんはまたカードを貰っていました。女っ
て何でも貰う生物のようです。そんな何回も来ると思っているんでしょうかねぇ。（笑）

　風呂は山ノ湯と川の湯とがあって、日によって男女交互に入れ替えるらしく、今日は男
は山ノ湯でした。

　暖簾を潜って脱衣室に入ると、ガラスの向こうの屋外に樽風呂と階段を降ったところの
結構大きな露天風呂が眺められます。うーん、なかなかえーじゃないか。

　内湯は木の風呂。サウナと水風呂があります。しかし無論、小生は露天風呂に直行です。
鉄平石が敷かれた岩風呂風の露天風呂。１／４程が洞窟風呂になっています。男は穴に入
りたがるもの。（笑）そういえば近くの加古川にある「みとろ荘」も洞窟風呂があったな
ぁ。しかしこの洞窟、セメントで如何にも岩らしく作ってあるのが少々艶消し。叩くとボ
コボコ言うんだものなぁ。
　
　湯は無色透明。よく言えばサラッとして癖がありません。悪く言えば個性なし。アルカ
リ性単純泉とのことでしたが、それ程、潮解性を示しませんでした。尚、湯加減は申し分
なし。何時まででも入っていられました。（都合１時間半はいってました。ふやけるで～）

　まあ、しかし次から次へと入ってくるものです。なかなか盛況。

　風呂上がり。丁度空いた座敷の一角へ。カミさんは肉うどん。小生は生中と鮎の塩焼き
で。あっ。これ書いてる最中も思い出して、ジアスターゼを含む液体が湧いてきますわ。
つまり生唾ですな。あっこれは失礼。はしたなし。（笑）

　今風に言えば、コストパフォーマンスに優れた温泉とでも言いましょうか。なかなか安
価な良い温泉です。一寸気になった所と云えば、前述の洞窟の材質と、収容人数に比して
少ない洗い場の数とその狭さでしょうか。浴場は大きいのにね。

　でもまあ一度訪れてみて下さい。損はしませんです。はい。

　帰りは高速代浮かそうと吉川まで地道で。途中、社町の公立病院近くのスーパーで買い
物して帰ります。カミさん、行った先にある地元スーパーで買い物するのが好きなもので。
　
　それではこれにて失礼します。気候の変わり目、くれぐれもお体に変調を来さないよう
にお気をつけ下さい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　敬具

註）シャンプー、リンスは完備ですがタオルは持参下さい。

滝野温泉「ぽかぽ」
	`平成１３年　９月　２日（日）` `天候：曇り` `同行：かみさん、三女朋加`
`滝野温泉ぽかぽ遠景｡遠景のドームが浴場です`