大淀温泉

                          平成13年 8月16日(木)
                          天候:薄曇り
                          同行:かみさん、三女朋加



前略

 猛残暑が続きますねぇ。大阪はまるで東南アジア。タイのバンコクより暑いのではない
でしょうか。それで避暑といっては何ですが、奈良県の天川村を歩きに出かけました。

 途中、R309沿いにある黒滝茶屋で柿の葉寿司を食しましたが、バッテラの昆布の代
わりが柿の葉と思えば大体の味は分かって頂けると思います。

 茶屋まで来れば、後は最近出来た長いトンネル2本を抜けて、すぐに天川村です。

 まず、洞川に向かいます。しかし、驚きましたねぇ。これが同じ近畿なのですかねぇ。
なにせ涼しいんです。流石に直射日光の下は暑いですが、日陰ではすーっと汗が引きます
ものね。まあ標高が800m。緑豊富とくれば当たり前でしょうかねぇ。

 最初に竜泉寺を散策した後、向かいの山上ヶ岳歴史博物館を見学しようと思いました。
が、これがどうも開店休業状態なのです。入口の扉が閉まっていて、ガラス戸越しに中を
見ると古い民具などが雑然と転がっています。平成8年完成の立派な建物ですがもったい
ないですねぇ。

 しようがないのでエコミュージアムに廻りましたが、これが正解。無料で、大峰の自然
や暮らしを紹介してあって、3Dの大峰行場巡りは結構面白かったです。このエコミュー
ジアムは駐車場も無料なんです。稲村ヶ岳への五代松登山道に近いので使えると思います
よ。

 さて、洞川の目抜き通りを戻ります。あわよくば豆腐をと目論見ましたが、甘いですね。
売り切れです。いつもは残っているもう一軒の方も営業終了でした。

 次は、川合へ戻って天河大弁財天社へ。私、常々思っていたんですが、この弁天さんに
行くと別嬪さんに会うのです。参拝客も若い女性が多いですね。今回も綺麗な若い巫女さ
んに会いました。さり気なくみどりの黒髪を束ねる。清楚でいいですねぇ。都心に生息す
る茶髪のウンコ座りのねえちゃんに比べりゃどれだけ好もしいか。あれ、不思議なことに
ブスほどより不細工な化粧するんですよね。おっと、爺むさい話を。(笑)

 弁財天社の門から戻って、ログハウスの喫茶店「おおとり」のアイスコーヒーで一服。
窓から外を見ると、「んっ?」
「在原業平の墓」の案内標識があるじゃありませんか。業平って、伊勢物語の色男ですよ
ね。こんな処に遁世してたのですかねぇ。伝説なぞ深くは詮索しても仕様がないですけど
ね。

 さて、遅くなるといけないので温泉へ向かうことにします。目当ての薬草風呂「みずは
の湯」が生憎、休館日だったので天の川温泉に向かいましたが、駐車場に警備員が出てい
ます。そんなに混んでるの?と嫌な予感がしたのですが、玄関は靴が散乱状態。案の定、
女性は約1時間待ち。キャンプの人達や水遊びの子供達が多いのでしょうね。夏は時間待
ちを覚悟で余裕を持って来ないと行けないようです。

 仕方がないので、まだ行ったことのない温泉ということで、往路、目に付いた大淀温泉
に行ってみることにしました。

 天川方面から千石橋を渡って吉野川沿いに大淀病院角の交差点手前、GS横に進入路が
あります。くねくねと進んでいくと行者堂の前に出、奧に温泉の建物。玄関前が適当な広
場になっていました。なんの木だか根元に祠の建つ神木のような木があります。行者堂に
は由来が書かれています。何でも尼崎で網にかかった役行者像を大峰へ持っていこうとし
た時、近くの車坂峠で動かなくなり、ここに堂を建てて祀ったのだそうです。

 玄関を入ると途端にカラオケの音。ここは老人福祉センターを兼ねていて65歳以上に
なると、無料なんだそうです。軽食堂もあって、おでんとか、定食物も食べられるようで
した。(因みにH13年8月現在、大人500円)

 混む処までは行かないのですが、結構次から次と客が入ってきます。やや古ぼけた廊下
を進むと脱衣場。浴室入口には「行者の湯」と書かれた板が掲げられていました。

 浴室はくの字形の浴槽に沿ってガラス張りで、吉野川が全面に眺められます。しかしガ
ラスがはめ殺しで開けられず、一寸暑いですね。やや熱めの湯は無色透明で癖なし。ガイ
ドには強い塩味ありとありましたが、舐めてみてもそんな感じはしませんでした。

 残念ながら露天風呂もなく、体を冷ませないのであんまり長居は出来ません。脱衣室の
横にテラスがあったので出てみます。吉野川が良く見えます。堰で水がせき止められた淵
の傍らに鮎の為でしょうか、魚道があります。取水口が両側にあったので目で辿ると、奈
良県の吉野川の取水施設がありました。取水制限30%と報じられていましたが、川はそ
れ程水が少ないようには見えませんでした。

 河原ではおじさんが投網を打っています。罠でしょうか、箱型の物体を沈めている人も
いました。モクズガニでも採るんでしょうかねぇ。

 西日が当たってここも暑いので、クーラーの利いたロビーに移動しました。高校野球の
中継を見ながら缶ビールと思いましたが、ここはアルコール類は販売されていないとのこ
とでした。そうこうする内に三女もカミさんも現れました。揃ったところでR309の水
越トンネルを抜けて帰宅の途につきました。盆も明けます。この時期は何故かやっぱり一
寸寂しいですね。

 また新しい情報があればお便りいたします。それでは失礼します。
                                     草々

註)ボディソープは完備ですが、タオル、シャンプー、リンスは持参下さい。

 大淀温泉のデータ
【所在地】 奈良県吉野郡大淀町大字下渕370
【泉質】  弱アルカリ食塩泉
【温度】  16.8℃
【効能】  リウマチ、湿疹、更年期障害、婦人病、創傷等
【備考】  天川村への玄関口、下市口の吉野川畔にある温泉です。
      源泉は吉野川底地下250mから汲みだしているそうで、
      大淀町老人福祉センター、軽食堂がが併設されています。
      近鉄南大阪線下市口駅から徒歩10分です。
      TEL 0747(52)9733


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