屏風岩眺めつつ岩屋館

                       日時:平成13年 2月12日(月)
                       天候:曇り
                       同行:かみさん、朋加

 

 拝啓

 立春を過ぎたというのにまだまだ寒い日が続きますが、如何お過ごしのことでしょうか。
この休みに猪名川町の旅館岩屋館へ行って来ましたので、今回はそこからの『落とし文』
です。

 大阪府と兵庫県の境辺りに発し、大阪湾に注ぐ猪名川。その猪名川を池田、川西と遡り、
猪名川町紫合付近までやってくると、ようやく川幅も狭まってきまして、北摂特有の三角
錐の山がポツポツ見え始めます。篠山へ抜ける県道、これは元々、古い街道であったろう
と思いますが、マス釣り場を過ぎて猪名川に懸かる橋を渡る頃になると、前方、川岸に切
り立った崖を目にすることが出来ます。江戸時代の摂津名所図会にも記述がある猪名川の
名勝屏風岩です。その前に立つ旅館が岩屋館です。この県道、北摂西部の山へ行く時に繁
く利用する道で、岩屋館の前も幾度と無く通るのですが、寄るのは今回が初めて。タウン
紙に露天風呂があると紹介されていたので出かけた次第です。

 玄関前に車をおいて中に入ると左がフロント。フロントと書かれたカタカナの文字も、
何だかレトロ調で、その真上の中二階にはイノシシやら鹿、キジの剥製が所狭しとおかれ
ています。フロントの前はおみやげコーナーになっていました。

 さて、女将さんらしき女性に入浴代を払った後、とりあえず先に珈琲でも飲もうかとい
うことになりました。喫茶らしき場所が見当たらなかったので、女将さんに珈琲は出来る
か問い合わせると、出来るという返事。で、指示通り食堂へ向かいましたが、灯りがつい
ていません。女将さんに灯りをつけてもらい、空調も入れてもらって、ガランとした食堂
で珈琲を飲みましたが一寸恐縮でしたねぇ。泊まり客の朝食時以外はやっていないのでし
ょうね。

 一服後、浴場に向かいます。こちらも一寸分かり難い。フロント横を食堂方向とは反対
に奥へ入るとゲームコーナーなのですが、そこを抜けた所のガラス戸が浴場入口でした。
その前に銭湯なんかによく置かれていた自動マッサージ機が二台置かれているのですが、
これも少々くたびれて、時代を感じさせました。

 そうそう脱衣場には貴重品入れがないので、大事なものはフロントに預けて下さい。

 浴場ですが定員2名程の薬草風呂と定員4名位の泡風呂。その奥のガラス戸を開けると
露天風呂です。こちらも定員4名位でしょうか。正面に屏風岩が見渡せて景色はいいです
ね。桜の季節、ツツジの季節、秋の紅葉とそれなりに楽しめそうです。先客が3人、泊ま
り客のようでしたが、景色を見ながら露天風呂で愉しんでおられました。

 肝腎の湯ですが、無色透明の単純泉のようで掘った温泉では無さそうです。元々、山で
獲ったイノシシやキジ、鹿を食べさせる料理旅館なのでしょうね。今でもそれを売り物に
しているようです。

 湯加減が丁度良いので何時までも入っていられますが、混むという程ではないですが、
結構入れ替わり立ち替わり、入浴客が入ってきます。その中に面白い小父さんがいて、話
しかけてきました。なんでも、ここいらの温泉あちらこちらへ出かけているそうですが、
R173沿いの汐の湯温泉は、その昔、阪急の祖、小林一三の隠れ別荘だったとの話をし
てくれました。(うーむ。そうだったのか...。)

 話は尽きませんが、湯上がり時間をカミさんと約束していますので、頃合いを見て上が
る事にします。 

 ロビーで先に上がっていたカミさんらと合流し、帰りはパークタウンに出来たでっかい
ジャスコに寄って夕食の材料を仕入れて戻りました。

 温泉というわけではないですが、ちょっと鄙びた感じの旅館のお風呂からの報告をして
みました。何かの参考にどうぞ。

 それでは、お風邪を召しませんようにご自愛の程を。
                                    敬 具

註)シャンプー、リンスは備え付けです。タオルは用意して下さい。
  入浴料は平成13年2月12日現在、大人800円です。



 岩屋館のデータ
【所在地】 兵庫県川辺郡猪名川町
      温泉ではないので他のデータは有りません
   

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